モントレズ・ハレルが去る予定のロサンゼルス・クリッパーズが、ビッグマンの補強に動いた。 11月21日(日本時間22日)、クリッパーズがトロント・ラプターズから完全FA(フリーエージェント)になっていたサージ・イバカとの契約合意に至ったと『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者が報じた。契約期間は最終年がプレイヤーオプションの2年、金額は1900万ドル(約19億7000万円)になるという。 2008年のNBAドラフト1巡目24位で指名され、翌2009年にデビューしたイバカ。これまでの11年間のNBAキャリアでは、オクラホマシティ・サンダー、オーランド・マジック、ラプターズでプレイし、2019年にはラプターズでリーグ優勝も経験している。キャリア序盤はブロック王2回(2012年、2013年)、オールディフェンシブ1stチームに3回選出(2012〜14年)されるなど、身体能力の高さを活かした守備型のビッグマンとして活躍。近年はシュートレンジを広げ、攻守にバランスの取れたストレッチ・ビッグマンに成長し、昨季は平均15.4得点、8.2リバウンド、1.4アシスト、0.8ブロック、3ポイント成功率38.5%を記録した。ラプターズ時代のチームメイトだったカワイ・レナードとは、2シーズンぶりの再会となる。 昨季シックスマン賞に輝いたハレルが、ロサンゼルス・レイカーズと契約合意に至ったという報道が21日に流れ、戦力低下が心配されたクリッパーズ。しかし、インサイドを主戦場にするハレルよりもプレイエリアが広く、万能性に優れたイバカを獲得することに成功し、チームの柔軟性は高まったと言えるだろう。 また、クリッパーズはマーカス・モリスとも再契約を結ぶようだ。20日(同21日)、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキーが伝えている。契約は4年総額6400万ドル(約66億5000万円)になるとしている。 昨季途中にニューヨーク・ニックスからトレードで加入したモリスは、移籍以降の19試合で平均10.1得点、4.1リバウンドを記録。シーズンを通しては平均16.7得点、5.0リバウンド、1.4アシスト、3ポイント成功率40.8%をマークしている。両フォワードだけでなく、スモールラインナップ時はセンターも務めることもできるモリスは、地味ながらも攻守に優れたリーグ有数のオールラウンダーとして知られている。 カワイ・レナードとポール・ジョージを擁し、昨季は優勝候補の一角と期待をされながらも、カンファレンス準決勝の壁を超えられなかったクリッパーズ。ライバルのレイカーズが連覇に向けて積極補強を敢行するなか、足りないとされるプレイメーカーの獲得など、さらなる戦力強化は行われるのか。