新型コロナウイルスの余波 クレイ・トンプソン、練習施設の閉鎖で復帰プランに影響か

世界で感染拡大する新型コロナウイルスの影響により、NBAは3月12日(日本時間13日)からシーズンの残り試合を無期限で中断している。チーム練習は禁止され、自宅ないしはチーム施設での個人練習のみが許可されている状況だが、クレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)の復帰プランにも影響が出る可能性があるという。 ユタ・ジャズのルディ・ゴベアが3月11日(同12日)に新型コロナウイルスの陽性と診断され、NBAは即座にシーズンの中断を決定。アダム・シルバー・コミッショナーは「中断は最低でも30日間」とし、早くて6月中旬~下旬の再開が見込まれている。ただ、自主隔離を余儀なくされ、行動が制限される現状はコンディション調整の面でも難しさを伴う。 ステフィン・カリーと並ぶ看板選手であるトンプソンは、昨年6月のNBAファイナル第6戦で左膝の前十字靱帯を断裂。11月から軽いトレーニングを開始し、今年に入ってシュート練習も行なうなど、徐々に負荷を上げている段階だった。 しかし、新型コロナウイルスの影響で、サンフランシスコの一部事業は4月7日(日本時間8日)まで停止。ウォリアーズの本拠地チェイス・センターでの全業務も含まれており、ウォリアーズは現時点で練習施設も閉鎖している。『The Athletic』のアンソニー・スレイター記者によれば、ボブ・マイヤーズGM(ゼネラルマネージャー)は地元記者たちとの電話取材で、トンプソンの復帰プランへの影響についても語ったという。 「数日間、我々は練習施設をどう使うのがベストか考えていた。トレーニングやリハビリをしている選手をどう導くのがいいのかと。でも、それも今は意味がない。昨日(15日)が施設稼働の最終日だった。すべて閉鎖した。難しいね。おそらく彼(トンプソン)は、自宅で我々のトレーナーの1人と一緒だ。股関節の手術を受けた私でさえ、誰かと対話できずにいる。自宅にジムがない場合、行く場所もないんだ。ほとんどの選手は自宅にジムを持っていない。ウェイトルームはあるかもしれないけどね」 マイヤーズGMは所属選手のうち、3人がベイエリアを離れて家族の元へ向かったと報告。現時点で新型コロナウイルスの陽性反応を示した選手、スタッフはいないが、カリフォルニア州では検査キットが不足している状況を踏まえ、症状が出る者が現れるまでは検査を受けられない見込みだという。パンデミックによる未曾有の事態は、NBA界にも大きな影響をもたらしている。

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