シカゴ・ブルズのザック・ラビーンは今季全52試合にスタメン出場し、平均24.9得点、4.9リバウンド、4.1アシストと文字通り「エース」として奮闘中だ。チームは再建期を迎えているなか、かつてのような強さを取り戻したいと野望を明かしている。 2015、16年とダンクコンテストを連覇して脚光を浴びたラビーンは、2017年6月にジミーバトラー(現マイアミ・ヒート)とのトレードでミネソタ・ティンバーウルブズからブルズへ加入。前十字靭帯断裂から復帰した所属2年目の昨季は平均23.7得点を記録し、今季はさらに数字を挙げている。 『SLAM』のインタビューで、ウルブズとブルズでの“違い”を問われたラビーンは率直に、「ここならナンバー1のオプションになれる」とエースとしてのプライドを覗かせた。 「ミネソタでは、カール(アンソニー・タウンズ)とアンドリュー(ウィギンズ)がいた。自分の力を発揮できる試合もあったけど、俺は3番手だったから、与えられた役割を果たさないといけなかった。でも、シカゴでは俺のすべてを見せられる」 昨年11月23日(日本時間24日)のシャーロット・ホーネッツ戦でキャリアハイの49得点を叩き出すなど、今季はすでに30得点以上を15回、40得点以上を4回記録。平均得点でリーグ13位にランクインするなど凄みを増している。同僚のシャキール・ハリソンは「テレビで観るのと同じくらい簡単だ。彼にとってはあまりに簡単すぎて驚かされる」と笑いながら称賛し、フランチャイズOBのドゥエイン・ウェイドもツイッターで「今後数年にわたって彼の成功を見られるのが待ちきれない」と期待を寄せている。 ブルズはマイケル・ジョーダン、スコッティ・ピッペンを擁した1990年代に2度の3連覇を成し遂げて黄金期を築いた。ラビーンが加入した2017-18シーズン以降は成績が低迷し、今季も苦しい戦いが続いているが、ラビーンはブルズの王権復活に意欲を見せる。 「(シカゴは)歴史のあるフランチャイズだ。今は少し下り坂にあって、再建のプロセスにいる。今のところ目標を達成できていないが、本来いるべき場所、トップ3のフランチャイズ、市場で世界トップ3に押し戻したい。目標?まずは勝者になりたい。プレイオフに出て、オールスター、オールNBA、MVP争いにも参加する。ほとんどの選手と同じさ」 ブルズの再建はラビーンの双肩にかかっていると言っても過言ではなさそうだ。