オクラホマシティ・サンダーは、オフにラッセル・ウェストブルック(現ヒューストン・ロケッツ)とポール・ジョージ(現ロサンゼルス・クリッパーズ)の二枚看板を失いながら、25勝19敗でウェスタン・カンファレンス7位と健闘している。その中心にいるのは、間違いなくクリス・ポールだ。チームを指揮するビリー・ドノバンHC(ヘッドコーチ)は、熟練の司令塔との絆を明かした。 ポールはウェストブルックとのトレードでロケッツから加入した今季、シャイ・ギルジャス・アレキサンダー、ダニーロ・ガリナーリ、デニス・シュルーダーらを巧みに生かしながらゲームを組み立て、チームを牽引。34歳ながら全試合に先発出場し、平均16.7得点、5.0リバウンド、6.5アシストを記録している。 日々の練習に加え、映像での研究を欠かさないことでも知られるポールだが、『ヒューストン・クロニクル』によれば、観戦した試合の内容に関してドノバンHCと電話やテキストメールで共有しているという。指揮官はポールに絶大な信頼を寄せる。 「私はバスケットボール・ジャンキー(熱狂者)で、ゲームが好きなことを誇りに思っている。クリスと四六時中話せることを気に入っているよ。コートから離れても、チームについて話をする。そんなポイントガードがいるのは素晴らしいことだ」 テクニックやリーダーシップだけでなく、チームを潤滑に機能させ、周囲をステップアップさせるポールの能力は、もっと評価されていいとドノバンHCは考えているようだ。 「クリスは素晴らしいリーダーであり、ファシリテーターだ。新たなチームを結成する時、関係を築き、コミュニケーションをとらなければならないが、彼とビジョンを共有すれば作業が容易になる。3ポイント、ピック&ロール、パス、彼が何をできるかは知っていた。よく記事で文字化されているからね。でも、彼はあらゆる物事をチームの中に組み込むことができるんだ」 2年目のギルジャス・アレキサンダーが平均20.0得点を挙げ、新たなエースとして台頭したのもポールがコート内外で手ほどきしたことが大きい。HCからすれば、ポールほど頼もしく、チームを任せられる存在はいないだろう。