ボストン・セルティックスが、今オフにフリーエージェントで獲得したケンバ・ウォーカーとエネス・カンターの入団記者会見を開いた。 昨シーズンまでエースを務めていたカイリー・アービング(今オフにブルックリン・ネッツと契約)に代わってチームの顔となるウォーカーは、セルティックスで背番号8番を着用する。この日、セルティックスで着用することになるユニフォームを初めて手に取ったウォーカーは「なんてこった。クレイジーだ」とコメントしている。 また、アービングが着用していた背番号11番をあえて選んだカンターは「この背番号は誰も着たがらないだろうからね。俺が、その(誰も着たがらない)理由になってあげたんだ」とジョークを飛ばした。 2年前の夏、セルティックスは大物フリーエージェントだったアービングと契約することに成功した。そして、アービングを獲得したシーズンにセルティックスはイースタン・カンファレンス・ファイナルにまで進出した。しかしその時、アービングは怪我のためプレイオフを欠場していた。続く昨シーズンは、アービングは万全の体調でプレイオフに臨んだが、チームはカンファレンス・セミファイナルで姿を消した。 それでもダニー・エインジGM(ゼネラルマネージャー)は、残念な結果に終わったチームの責任をアービングに押し付けることはしなかった。この日の会見で、エインジGMはアービングについて「アービングがポイントガードだった時代は、思った通りの結果が出せないまま終わった。しかし、それはもちろん彼の責任ではない」と語っている。 さらにエインジGMは、チームが当初からウォーカーとカンターの獲得を狙っていたことを明かした。 「これは、我々のプランAだ。今オフのフリーエージェントの最優先事項は、ケンバを獲得することだった」 コネチカット大時代に、2011年のNCAAトーナメント決勝でブラッド・スティーブンスHC(現セルティックス・ヘッドコーチ)率いるバトラー大を破って大学チャンピオンになった経験を持つウォーカーは、セルティックスのホームコートに掲げられた数多くの優勝バナーを見上げてNBA優勝への意欲を掻き立てられたようだ。彼は、プロ入りから8シーズンの間プレーしたシャーロット・ホーネッツではたった2回しかプレイオフに進出していない。 ウォーカーは「シャーロットで全てを学んだ。幸せとは何か、そして、自分がどれだけ日々戦い続けることに情熱を感じているか、といったことを全て知ることができた。俺は、あの場所でずっと過ごしたが、これから新しいチャプターをスタートさせる準備はできている」と語っている。 ウォーカーの契約を勝ち取ったエインジGMは、すぐにウォーカーに仕事を与えた。彼はウォーカーに電話を渡し、カンターの勧誘をさせたのだ。 そして、それは大成功に終わった。 カンターは、その時の状況について以下のように語っている。 「あの電話には興奮したよ。オールスター選手で、スーパースターのケンバが俺に電話してきて、一緒にプレーしたいと言ったんだ。それはもう特別な気分さ。俺はすぐにマネージャーに電話して、『あのチームは良さそうだ』と伝えたんだ」