ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボはシーズンMVP経験者で、今季も候補の1人に挙げられている。そんなリーグ屈指のスーパースターは、MVPの不透明な基準に少なからず困惑を覚えることがあるようだ。 2019、20年に史上12人目となる2年連続MVPを受賞したアデトクンボ。今季も58試合に出場してリーグ5位の平均31.1得点、同3位の11.8リバウンド、5.6アシスト、フィールドゴール成功率54.9%を記録し、ニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)らとともにシーズンMVPの有力候補と目されている。 アデトクンボは『The Athletic』のサム・アミック記者とのインタビューで、MVPはどんな存在であるべきかについて“逆質問”している。 「世間の人は、(MVPは)支配的な選手だと信じている気がする。MVPはどういう存在? 最も多く得点をした選手? それとも最も効率的な選手? 最も支配的な選手? 最も価値のある選手? 時には、ベストプレイヤーがチームにとって最も価値のある選手でないこともある。例えば、ブルック(ロペス)はチームにとってすごく価値のある選手だと確信している。MVPの基準なんてころころ変わる」 もっとも、アデトクンボはMVPの行方にこだわりはなく、「何度も言うけど、MVPは自分ではどうしようもない。僕にできるのは、しっかり準備して試合に臨むだけだ」と目の前のゲームとチームの勝利だけにフォーカスしていた。