NBAは日本時間10月19日(現地18日)に、2022-23シーズンが開幕する。NBA Rakutenではシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
ゴールデンステイト・ウォリアーズは昨季、4年ぶりの優勝を飾り、直近8年で4度目の頂点に輝いた。新シーズンは2連覇を目指すことになるが、それを達成するために十分な戦力を整えることに成功した。 守備職人として存在感を示したゲイリー・ペイトン2世と、3ポイントシューターのオットー・ポーターJr.というロールプレイヤー2人が移籍したのは痛いが、FA市場でコンボガードのドンテ・ディビンチェンゾ、ベテランのジャマイカル・グリーンを獲得。怪我で昨シーズンを全休したビッグマンのジェームズ・ワイズマンが復帰予定に加え、ジョナサン・クミンガやモーゼス・ムーディーなど期待の若手たちが控えている。
王者にとっての懸念は主力の高齢化だ。大黒柱のステフィン・カリーは来年3月で35歳、クレイ・トンプソンとドレイモンド・グリーンは33歳とベテランの域に差しかかっている。年間を通してフル出場が厳しくなっているだけに、ほかの選手たちの奮闘がカギを握る。 最も期待されるのは、4年目のジョーダン・プールだ。昨季は平均得点(18.5点)、FG成功率(44.8%)、3ポイント成功率(36.4%)で自己最多の成績を残してブレイク。17試合連続で20得点以上を記録するなど高いスコアリング力だけでなく、昨季はプレイメイク力も向上。時にカリーを彷彿させるプレイを披露するなど、セカンドユニットを引っ張るリーダーとしてさらなる活躍が求められる。 ほかにはサマーリーグで平均10.5点、5.5リバウンド、2.0ブロックと攻守において非凡な才能を見せたワイズマン、2試合で計55得点と抜群の得点力を披露したムーディー、コンゴ代表としてFIBAワールドカップ予選で平均17.7点を挙げたクミンガと、今後が楽しみな若手が揃っている。それだけにスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)がどのようにローテーションを回していくのか注目だ。
オフェンスに目が行きがちなウォリアーズだが、ディフェンシブ・レーティングがリーグ2位(106.6)と守備が非常に堅い。被FG成功率(43.8%)はリーグ2位、被3ポイント成功率(33.9%)はリーグ3位と最優秀守備選手賞に輝いた経験を持つグリーンを中心にしつこく、粘り強いディフェンスが持ち味だ。 また、守備への意識が向上したアンドリュー・ウィギンズも、NBAファイナルではボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムを苦しめるなど、リーグ屈指の2WAYプレイヤー(攻守に優れた選手)として株を上げた。新シーズンも組織されたディフェンスでフランチャイズ2回目の2連覇に向けて突き進む。
■2021-22シーズン チームスタッツ 平均得点:111.0(15位) 平均失点:105.5(3位) 得失点差:+5.5(5位) 平均リバウンド:45.5(7位) 平均アシスト:27.1(5位) 平均スティール:8.8(4位) 平均ブロック:4.5(18位) FG成功率:46.9%(10位) 3ポイント成功率:36.4%(8位) FT成功率:76.9%(17位) オフェンシブ・レーティング:112.1(16位) ディフェンシブ・レーティング:106.6(2位) ※カッコ内はリーグ順位