NBAは日本時間10月19日(現地18日)に、2022-23シーズンが開幕する。NBA Rakutenではシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
シャーロット・ホーネッツは昨季、2016年以来の勝率5割超えとなる43勝を挙げ、順調に勝ち星を伸ばしてきた。しかし、2年連続でプレイイン・トーナメント敗退を喫し、結果的に6年連続でプレイオフ進出を逃すなど「あと一歩」の壁を越えられずにいた。 そこで4年間ヘッドコーチ(HC)を務めたジェームズ・ボレーゴを解任し、スティーブ・クリフォードHCが5シーズンぶりの復帰を果たした。クリフォードHCの就任で求められるのはディフェンスの再建だろう。リーグ22位だったディフェンシブ・レーティング(113.1)をはじめ、被FG成功率(46.6%/20位)、被3ポイント成功率(36.2%/23位)と昨季は守備に課題を残した。2013~18年の在任5年間で、ディフェンシブ・レーティングでトップ10入りを3回記録した指揮官の手腕に期待が懸かる。
オフは守備を強化すべく、ドラフト全体15位指名で「今ドラフト最高のリムプロテクター」と謳われるビッグマンのマーク・ウィリアムズを獲得。既存戦力のメイソン・プラムリーやPJ・ワシントンはショットブロッカーではないため、デューク大で昨季平均2.8ブロックを記録し、ACC最優秀守備選手賞を受賞したウィリアムズの加入はインサイドの守備強化にうってつけだ。 しかし、それ以外に目立った補強は見られない。ベンチから起爆剤として活躍したモントレズ・ハレルがフリーエージェント(FA)で移籍したのに加えて、昨季チームトップの平均20.2点を挙げて制限付きFAとなったマイルズ・ブリッジスは家庭内暴力により、去就だけでなく新シーズンの出場も不透明となっている。ラメロ・ボールとテリー・ロジアーのバックコート陣は安定しているが、その他の主力は過去2年で61試合を欠場しているゴードン・ヘイワード、ポテンシャルがありながら好不調の波が激しいケリー・ウーブレイJr.と計算しづらい。激戦のイースタン・カンファレンスでプレイオフ争いに絡んでいくには、昨季オールスターに選出されたボールの更なる成長が必要となりそうだ。
エースのボールを含めて25歳以下の選手が半数以上で、ロスターは若手が多い構成だ。4年目のジェイレン・マクダニエルズは昨季、試合数(55)、FG成功率(48.4%)、3ポイント成功率(38%)の全てでキャリアベストを記録するなど、ロールプレイヤーとして存在感を高めている。 ほかにも、身体能力の高さが魅力のジェームズ・ブックナイト、平均2桁得点を挙げたワシントンとまだ成長の余地を残す若手が並ぶ。21歳にしてリーグ屈指の司令塔に成長したボールがチームリーダーとして先頭に立ち、成長著しい若手がどのようなパフォーマンスを披露できるか注目だ。
■2021-22シーズン チームスタッツ 平均得点:115.3(4位) 平均失点:114.9(25位) 得失点差:+0.4(16位) 平均リバウンド:44.6(12位) 平均アシスト:28.1(1位) 平均スティール:8.6(5位) 平均ブロック:4.9(11位) FG成功率:46.8%(11位) 3ポイント成功率:36.5%(6位) FT成功率:74.0%(27位) オフェンシブ・レーティング:113.6(8位) ディフェンシブ・レーティング:113.1(22位) ※カッコ内はリーグ順位