NBAは日本時間10月19日(現地18日)に、2022-23シーズンが開幕する。NBA Rakutenではシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
ブルックリン・ネッツは昨季シーズン途中、ジェームズ・ハーデンをフィラデルフィア・76ersに放出してベン・シモンズを獲得した。しかし、そのシモンズはメンタルヘルスの問題に加え、腰の神経障害により手術を受け、結局1試合も出場することはなかった。 すでにキャンプインの準備はできていると言われているが、エースのケビン・デュラント、司令塔のカイリー・アービングとのコンビが機能するかは予測不能。特に、デュラントはチームにトレードを要求し、アービングも退団が有力視されていたなかで残留となっただけに、モチベーションも気になるところだ。
ネッツが結果を残すためには、主力が健康であることは絶対条件だ。昨季は優勝候補に挙げられながら、デュラントが左膝と右肩の負傷で27試合、シューターのジョー・ハリスが左足首の怪我で68試合欠場。シモンズは前述の通りシーズン全休で、アービングもワクチン未接種の問題で“パートタイム・プレイヤー”と化した影響もあって、好不調の激しい戦いを強いられた。 平均29.9点を記録したデュラントに衰えは感じられないとはいえ、それでも9月29日の誕生日で34歳となるだけに、負担が積み重なっての負傷離脱は避けたいところ。アービングやシモンズがどれだけ安定したパフォーマンスを見せ、サポートできるかも成功のカギとなりそうだ。
ロスターだけ見れば、現役ベストプレイヤーの1人であるデュラント、トップクラスのポイントガードであるアービングを擁しながら、怪我や新型コロナウイルスのワクチン未接種による欠場など不測の事態に見舞われ、11連敗の長いトンネルを味わう時期も。イースタン・カンファレンスの第7シードこそ獲得したが、プレイオフ1回戦でボストン・セルティックスにスウィープ負けを突きつけられた。 アービングは1勝も挙げられずシリーズが終了したことについて、「謙虚な経験が必要だった」と冷静に振り返り、「また彼ら(セルティックス)と対戦するつもりだ」とリベンジを誓っている。ベテランのマーキーフ・モリス、3&Dであるロイス・オニール、スコアラーのTJ・ウォーレンといった新加入組に加え、シューターのセス・カリーとハリスなどタレントは揃っているが、戦力が充実している分、「優勝以外は失敗」と捉えられることになるだろう。また、そんななかチームと無保証のキャンプ契約を結んだ渡邊雄太が、ロスターに残れるかも注目となる。
■2021-22シーズン チームスタッツ 平均得点:112.9(9位) 平均失点:112.1(18位) 得失点差:+0.8(15位) 平均リバウンド:44.4(13位) 平均アシスト:25.3(10位) 平均スティール:7.1(24位タイ) 平均ブロック:5.5(5位) FG成功率:47.5%(4位) 3ポイント成功率:36.1%(10位) FT成功率:80.5%(6位) オフェンシブ・レーティング:113.2(10位) ディフェンシブ・レーティング:112.3(20位) ※カッコ内はリーグ順位