これまで、NBAにはコービー・ブライアントとクリス・ポール(フェニックス・サンズ)など、数々の“幻のデュオ”が存在する。カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ)とアンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)も、2019年夏にコンビを組む可能性があったという。『heavy.com』のスティーブ・ブルペット記者が伝えている。 アービングは2019年7月、ボストン・セルティックスからフリーエージェントでネッツへ移籍した。しかし、リーグ幹部の証言によれば、アービングはこの時、同日にニューオーリンズ・ペリカンズからレイカーズへトレードされたデイビスをセルティックスに勧誘していたという。 「AD(デイビス)はボストンに行くつもりに見えた。間違いなくカイリーはADを望んでいた。ボストンはニューオーリンズと交渉を成立させなければならなかったが、デイビスが行きたいチームを決断したあと、ペリカンズには多くの選択肢がなかった」 アービングは「ほかのスーパースターとプレイしたい」という思いをセルティックスで叶えようとしていたが、ケビン・デュラント(ネッツ)とのコンビに“心変わり”したのも大きな原因だったようだ。 「当初、(ケビン)デュラントはゴールデンステイトに留まると思われていたため、カイリーはADに対してボストンに来るようにアプローチしていた。上手くいくようにも見えたが、実現はしなかった。カイリーはADではなく、デュラントとのコンビに傾いた。(デュラントの移籍が)実現可能と気づいたのだろう」 結局、アービングはネッツでデュラントとコンビを組み、デイビスはレイカーズでレブロン・ジェームズと一緒にプレイすることになった。今季アービングは新型コロナウイルスのワクチン未接種によってアウェーゲームのみの出場に限定され、デイビスも現在右足首の捻挫でさらに4~5週間の欠場が見込まれているが、2020年にリーグ優勝を果たしている点では、デイビスのほうが移籍は成功したと言えるのかもしれない。