NBAは日本時間10月20日(現地19日)に、リーグ75周年となる2021-22シーズンが開幕する。NBA Rakutenでは節目となるシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
ニューヨーク・ニックスは昨季勝ち星を前年からほぼ倍増させ、2013年以来のプレイオフ進出と大躍進。久々のポストシーズンでは1回戦で敗退したが、熱狂的で知られる地元ファンを大いに盛り上げた。 2年連続で上位シードを狙うニックスは、課題である得点力不足解消へ積極補強を敢行している。オクラホマシティ・サンダーからバイアウトされていたケンバ・ウォーカーと2年契約を締結し、サイン&トレードでシュート力に定評があるエバン・フォーニエも獲得。3&Dのレジー・ブロック、先発ポイントガードを務めたエルフリッド・ペイトンは去ったが、それを補って余りある補強に成功した形だ。 MIP賞に輝いた大黒柱のジュリアス・ランドルや、ベンチから高い得点力を発揮したデリック・ローズも健在。また、本格化の兆しを見せる3年目のRJ・バレットの成長も期待ができ、昨季リーグ22位だったオフェンシブ・レーティング(110.2)は改善が見込まれる。
ランドルの相棒としてコンスタントに得点を奪える選手が不在だったなかで、ウォーカーの獲得は大きなプラスだ。怪我の影響もあり直近2年の平均得点は減少傾向だが、過去には5年連続で平均20得点以上を記録するなど、その実力に疑う余地はない。 生まれ育ったニューヨークの地元チームでプレイすることについて、「夢が叶った」と思いを口にしたウォーカー。聖地マディソン・スクエア・ガーデンで、全盛期のパフォーマンスを再現できるか注目したい。
チーム最大の武器は、トム・シボドーHC(ヘッドコーチ)が築き上げた強固なディフェンスだ。オープンショットを簡単に許さず、昨季は平均失点(104.7)、被FG成功率(44%)、被3ポイント成功率(33.7%)がいずれもリーグトップ。長らく低迷していた守備を見事に立て直した。 昨季以上の結果を残すのであれば、リーグ屈指の堅守を保つのは必須。ただ、 “ディフェンスの達人“と呼ばれるシボドーHCであれば、その点において心配はないだろう。怪我などの不運に見舞われなければ、プレイオフ出場は固そうだ。
【入団・再契約】カッコ内は昨季所属チーム、またはドラフト順位 ケンバ・ウォーカー(セルティックス) エバン・フォーニエ(セルティックス) ドウェイン・ベーコン クエンティン・グライムズ(1巡目25位、クリッパーズ経由) ロカス・ホクバイティス(2巡目34位、サンダー経由) マイルズ・マクブライド(1巡目36位、サンダー経由) ジェリコ・シムズ(2巡目58位) デリック・ローズ(再契約) アレック・バークス(再契約) タージ・ギブソン(再契約) ナーレンズ・ノエル(再契約) 【退団】カッコ内は今季所属チーム エルフリッド・ペイトン(サンズ) レジー・ブロック(マーベリックス) ノーベル・ペル(解雇) フランク・ニリキナ(マーベリックス) ジャレッド・ハーパー(ペリカンズ) テオ・ピンソン(セルティックス)
レギュラーシーズン:41勝31敗(.569/イースト4位) プレイオフ:1勝4敗(.200/イースト1回戦敗退) ■チームスタッツ 平均得点:107.0(26位) 平均失点:104.7(1位) 得失点差:+2.3(10位) 平均リバウンド:45.1(9位) 平均アシスト:21.4(29位) 平均スティール:5.1(11位) 平均ブロック:4.4(24位) FG成功率:45.6%(21位) 3ポイント成功率:39.2%(3位) FT成功率:78.4%(14位) オフェンシブ・レーティング:110.2(22位) ディフェンシブ・レーティング:107.8(4位) ※カッコ内はリーグ順位