NBAは日本時間10月20日(現地19日)に、リーグ75周年となる2021-22シーズンが開幕する。NBA Rakutenでは節目となるシーズンを前に、各チームの戦力状況や見どころを1チームずつ紹介していく。
昨シーズンは主力メンバーの故障に加えて、選手たちとネイト・ビョークレンHC(ヘッドコーチ)との対立が表面化し、インディアナ・ペイサーズは6年ぶりにプレイオフ進出を逃した。その後、信頼を勝ち取れなかったビョークレンHCが6月に退任し、ダラス・マーベリックスからフリーとなったリック・カーライルを後任に招聘している。 戦力面では、主な新加入が3&Dのトーリー・クレイグと、ドラフト全体13位指名のクリス・ドゥアルテだけと目立った補強はなかった。それでも新指揮官は「能力が高く、ハードワーカーでアンセルフィッシュな選手が集まっている。万全の状態でどこまでいけるのか非常に楽しみ」と、15年ぶりに指揮を執る古巣を高く評価している。既存戦力のレベルアップ、ケミストリー向上が今季のポイントとなるが、2011年にダラス・マーベリックスを優勝に導いた名将が、どのような手腕を発揮するのか注目だ。
派手さはないが、チームにはドマンタス・サボニス、マルコム・ブログドン、キャリス・ルバート、マイルズ・ターナーと実力者が揃っており、怪我さえなければ選手層は厚い。とりわけ攻撃の柱となるサボニスは、故障者が続出するなか昨季エースとして平均20.3得点、12.0リバウンド、6.7アシストを記録。トリプルダブルも9回達成するなど、ポイントフォワードとしてさらにスケールアップし、自己ベストのシーズンを過ごした。 今季リトアニア産ビッグマンに課せられるのは、昨季32.1%だった3ポイント精度の向上だ。「アウトサイドが安定すれば、すでにインサイドで強さを見せる彼は止められなくなる」とカーライルHCが期待を寄せる通り、チームのレベルを引き上げることにつながるはずだ。
チームとしては守備の質を上げていきたい。昨季はディフェンシブ・レーティングが前年から4.4ポイントも増加(107.5→111.9)し、3年ぶりにリーグトップ10から漏れてしまった。 平均3.4ブロックでブロック王に輝いたターナーのペイント内での影響力は言わずもがなだが、ターナー不在の25試合中14試合で120失点以上を喫するなど、守護神への負担が大き過ぎることが明らかに。相手にドライブを簡単に許すことが散見されたペリメーターディフェンスを立て直し、ターナーのブロッカーとしての能力を最大化することがポストシーズン進出の条件となりそうだ。
【入団・再契約】カッコ内は昨季所属チーム、またはドラフト順位 トーリー・クレッグ(サンズ) キーファー・サイクス(SEメルボルン・フェニックス) テリー・テイラー(ドラフト外) ドゥエイン・ワシントンJr.(ドラフト外) クリス・ドゥアルテ(1巡目13位) アイザイア・ジャクソン(1巡目22位、ウィザーズ経由) TJ・マッコネル(再契約) 【退団】カッコ内は今季所属チーム アーロン・ホリデー(ウィザーズ) ダグ・マクダーモット(スパーズ) アミーダ・ブリマー(解雇) キャシアス・スタンリー(ピストンズ) ジャカール・サンプソン(ビルトゥス・ボローニャ)
レギュラーシーズン:34勝38敗(.472/イースト9位) プレイオフ:不出場(プレイイン・トーナメント敗退) ■チームスタッツ 平均得点:115.3(6位) 平均失点:115.3(25位) 得失点差:±0.0(17位) 平均リバウンド:42.7(26位) 平均アシスト:27.4(2位) 平均スティール:8.5(5位) 平均ブロック:6.4(1位) FG成功率:47.4%(11位) 3ポイント成功率:36.4%(17位) FT成功率:79.2%(9位) オフェンシブ・レーティング:111.9(14位) ディフェンシブ・レーティング:111.9(14位) ※カッコ内はリーグ順位