ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズはキャリア4回の優勝のうち、2回をマイアミ・ヒートで経験している。ヒートのパット・ライリー球団社長は、ジョークを交えつつも、「彼がもし戻ってきたいと思ったら、新品の鍵を置いていく」といつの日か復帰が選択肢に入る場合は扉を開いておくことを示唆した。 2003年のドラフト全体1位指名でクリーブランド・キャバリアーズに入団したジェームズは、10年に完全FA(フリーエージェント)でヒートへ電撃移籍。同期のドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュと“スリーキングス”を形成し、初年度の2010-11シーズンから4年連続でNBAファイナル進出、2012~13年にはリーグ2連覇を果たした。 2014年にキャブズに復帰し、16年に故郷で悲願の優勝。18年にレイカーズに移籍し、昨季は自身4回目のチャンピオンシップを獲得した。今季はプレイオフ1回戦でフェニックス・サンズに敗れて連覇の夢が潰えたなか、ヒートのライリー球団社長はラジオ番組『Le Batard And Friends』はジェームズの将来的な復帰の可能性について言及している。 「もし彼(ジェームズ)が私に電話をしてきて、マイアミに(再び)来ると言うのなら、ドアマットの下に鍵を置いておくよ。ただ、その鍵は今は錆びているけどね」 “鍵は錆びている”というフレーズから察するに、ライリー球団社長もすぐさま現実味を帯びるような話ではないというのが大前提なのだろう。そのうえで、ジェームズを功労者として称え、復帰の可能性を否定するような発言はしなかった。 「レブロンは歴代最高の選手の1人だ。ここでの4年間を振り返れば、4年連続でファイナルに進出し、4年間興奮し続け、2度のチャンピオンに輝いた。ヒートにとって最高の時間だった。だから彼の幸運を祈っているし、もし戻ってきたいと思ったら、新品の鍵を置いておくよ。ただ、私は(この発言によって)タンパリングで罰金を取られるだろうね」 36歳のジェームズは昨年12月、レイカーズと2年総額8500万ドル(約93億円)で契約延長。2022-23シーズンまでプレイすることが決まっているが、キャリア最終盤に古巣ヒートに復帰するシナリオは起こりうるのだろうか。