日本時間6月2日(現地1日)、フェニックス・サンズ・アリーナでウェスト第2シードのフェニックス・サンズ(51勝21敗)と第7シードのロサンゼルス・レイカーズ(42勝30敗)によるプレイオフ1回戦第5戦が行われる。第4戦は試合中に鼠蹊部を痛めたアンソニー・デイビスが途中退場となった影響もあり、レイカーズが93-100でサンズに敗れてシリーズは2勝2敗のタイとなった。デイビスの欠場が濃厚と言われるなか、レイカーズの勝利は“キング”ことレブロン・ジェームズの双肩にかかっている。 歴代トップのプレイオフ通算264試合出場、NBAファイナル制覇4度、ファイナルMVPも4回受賞と、圧倒的な経験値を誇るジェームズ。今プレイオフでも持ち前の万能性を活かして7.3リバウンド、8.5アシストを記録しているが、こと得点に関しては足首の怪我から復帰してまだ7試合目ということもあり、プレイオフキャリア最低の平均21.8得点と本領発揮には至っていない。しかし、デイビスが欠場となれば、36歳の大黒柱にはチームを統率することに加え、得点面でも牽引することが求められる。 第4戦後の記者会見でジェームズは自身に寄せられる期待に対し、「俺の両肩はわけあって強靭にできている。もし、負担が増すならそれでも構わない。(デイビス出場有無の)結果がどうなろうと準備はできている」と頼れる相棒抜きでもチームを勝利へ導く決意を表明。また、フランク・ボーゲルHC(ヘッドコーチ)は、「(インディアナ・ペイサーズHC時代)マイアミ・ヒートと当たったとき、(ドウェイン)ウェイドや(クリス)ボッシュが欠場したらレブロンがボールを持っていたよね。それは必ずしも私たちのチームにとって良い方向に働かなかった」とヒート時代のジェームズを引き合いに出し、攻撃的なマインドにシフトするであろう36歳のスーパースターへの期待感を口にしている。 レイカーズが第5戦を勝利するにはジェームズの活躍が必須だが、周囲のサポートも欠かせない。欠場する選手の代役選手を鼓舞する表現として、 “Next man up”(次の選手の出番)という言葉がアメリカのスポーツ界では多用されるが、その“次の選手”にはカイル・クーズマを推したい。今プレイオフでは平均5.3得点と、12.9得点を記録したレギュラーシーズンから大きく成績を落としている。しかし、20得点超えを果たした13試合中9試合はデイビスが不在だっただけに、先発に抜擢される可能性が高い第5戦での奮起に期待したい。 ジェームズは大黒柱としてチームを勝利へ導き、自身が依然NBAの“キング”であることを証明できるのか。シリーズの行方を左右する第5戦を見逃すな。
■ロサンゼルス・レイカーズ対フェニックス・サンズ 日時:日本時間6月2日(水)午前11時 会場:フェニックス・サンズ・アリーナ