アンソニー・デイビス、英雄コービー・ブライアントとの思い出を回顧「彼がレイカーズに来てほしいと言ったことはない」

ロサンゼルス・レイカーズのレジェンドで、2020年1月にヘリコプター墜落事故で亡くなったコービー・ブライアントは、日本時間5月16日(現地15日)にバスケットボール殿堂入りのセレモニーが行われた。レイカーズの“後輩”にあたるアンソニー・デイビスは、コービーとの日々を振り返っている。『ロサンゼルス・タイムズ』のブロデリック・ターナー記者が伝えた。 デイビスがNBA入りしたのは2012-13シーズン。コービーはすでに晩年だったが、ニューオーリンズ・ペリカンズの一員として対峙した際、コービーが肩を脱臼しながら、左手でターンアランドジャンパーを撃ったのが頭に焼き付いているという。 「左手でシュートを撃つのを見たことはあるけど、重要な試合でそれをするのはアンリアルだ。間違いなく、コービーのハイライトの中でも僕のお気に入りの一つだよ」 また、2人は2012年のロンドン五輪でアメリカ代表の一員として共闘。見事に金メダルを獲得した。当時、NBA選手として駆け出しだったデイビスにとって、コービーの一挙手一投足が参考になったのは言うまでもない。 「彼の影響力はとても大きかったけど、特に僕ら若い世代にさらに影響を与えたと思う。彼の靴、ゲームへのアプローチ、人生の歩み方、労働倫理……様々な面でね。アメリカ代表で彼がコートでやっていることすべてを見た。インスパイアを受けて同じ道を辿り、同じ労働倫理を持つようになった。レイカーズのユニフォームを着て、ここにいることは、彼のレガシーを受け継ぐ意味でより刺激的だ。彼は誰もがリスペクトし、なりたかった男なんだ」 デイビスは、コービーからレイカーズへのリクルートを受けたことはなかったという。その後、2019年7月、大型トレードでレイカーズに加入することになり、コービーのショッキングな死を乗り越えて、昨季フランチャイズに通算17回目のリーグタイトルをもたらす原動力となった。デイビスの右太ももには。コービーの象徴である“ブラック・マンバ”のタトゥーが入っている。 「彼はオリンピックの練習で僕と一緒にプレイしたり、対戦すること、そして選手としてどのように成長していくのかを見るのが好きだと言っていた。『レイカーズに来てほしい』と言ったことは決してない。正直、それは夢だっただろう。僕は今、彼が生前に植え付けようとしてくれたそのメンタリティ(マンバ・メンタリティ)を持っている」 リーグ2連覇に挑むレイカーズ。プレイオフ進出か、プレイイン・トーナメントに回るのか、レギュラーシーズン最終戦次第となっているが、いずれにしてもレブロン・ジェームズとともに、デイビスにも大きな期待が懸かるのは間違いない。

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