ワシントン・ウィザーズのラッセル・ウェストブルックは今季、新天地でも平均21.8得点、10.6リバウンド、10.7アシストを挙げており、自身4回目となるシーズントリプルダブルも射程圏内としている。一方で、チームはカンファレンス13位(19勝32敗)と低迷。『Sports Illustrated』のマイケル・ピナ記者は、来季以降にウェストブルックがバイアウトされる可能性について持論を展開している。 ウェストブルックはこれまでオクラホマシティ・サンダーに11年間、ヒューストン・ロケッツに1年間所属。2017年にシーズンMVPに輝いたほか、得点王2回、アシスト王2回、オールスター出場9回など、数々の個人タイトルを獲得してきた。ただ、セルフィッシュなプレイが幾度となく辛口批評の対象となってきたのもまた事実だ。 今季開幕前にウィザーズに電撃トレードとなり、ブラッドリー・ビールや八村塁とともに攻撃を牽引しているが、チーム成績は思うように伸びていない。ポストシーズン進出に黄信号が灯るなかで、ピナ記者は「ラッセル・ウェストブルックをバイアウト候補として想像する」との見出しで、ウェストブルックの特集を組んでいる。 「ウェストブルックのハイパフォーマンスは魔法だ。ただ、おそらくプレイイン・トーナメントにさえ参加できないチームでは、ウェストブルックの映画のようなスタッツも、それがどのように生み出されたかによって影が薄くなり、ショットセレクションや無謀な判断で評価を落とすことになる」 「32歳のウェストブルックは苦しんでいるが、おそらく来シーズンは解決策を見つけられる。ブレイク・グリフィン、ラマーカス・オルドリッジ、アンドレ・ドラモンドがチャンピオンシップを追い求めるためにバイアウトに合意しており、ウェストブルックが同様の運命を受け入れるという考えはクレイジーであると同時に、パーフェクト(完璧)だ。ウェストブルックとウィザーズの離別から生まれる可能性は依然として魅力的なはずだ」 ウェストブルックの今季年俸は4130万ドル(約45億3000万円)。2021-22シーズンは4420万ドル(約48億5000万円)、2022-23シーズンは4710万ドル(約51億7000万円)のプレイヤーオプションと超高額。バイアウトを経てブルックリン・ネッツに加入したグリフィンとオルドリッジ、同様にロサンゼルス・レイカーズへ移籍したドラモンドを引き合いに出して、その“未来”について見解を述べている。 「例えば、ロサンゼルス・クリッパーズにウェストブルックが加わったとして、3ポイントシューターに囲まれ、常にペイントに向かって攻撃する。ポール・ジョージとカワイ・レナードのダイナミズムをレベルアップさせる。ウェストブルックに9000万ドルを支払うことを望んでいるチームはないが、ベテラン最低保証額なら、ほとんどのチームはウェストブルック獲得に興奮するはずだ」 果たして、ウェストブルックは来季、どのチームのユニフォームを着てプレイしているのだろうか。