ワシントン・ウィザーズのブラッドリー・ビールは、現在最もトレードの噂が飛び交っているビッグネームの1人だ。本人はチームへの忠誠を誓い、代理人も再三報道を否定してきたが、ウィザーズのトミー・シェパードGM(ゼネラルマネージャー)はビールの残留を確信していると自身のビジョンを明かしている。 ビールはNBA8年目の2019-20シーズン、リーグ2位の平均30.5得点を記録して現代屈指のスコアラーとしての地位を固めた。2019年10月に2年7200万ドル(約75億円)の延長契約にサインしており、「僕をフランチャイズプレイヤー、組織の一部と考えてくれているのは光栄なことだ」と“ウィザーズ愛”を語っていた。 一方で、現時点では噂レベルだが、昨季王者のロサンゼルス・レイカーズ、NBAファイナルに進出したマイアミ・ヒート、強豪ゴールデンステイト・ウォリアーズなどが、ビールの獲得を狙っているという話が上がっている。ただ、ウィザーズとしては、司令塔ジョン・ウォールと並ぶチームの精神的支柱を放出するつもりはないようだ。 11月3日(日本時間4日)、シェパードGMはラジオ局『WJFK-FM』の番組『Grant and Danny』で、ウィザーズとビールの絆がいかに強く、ビール本人もトレードを求めていないことを主張した。 「昨シーズンはジョン(ウォール)なしでローテーションせざるを得ず、ブラッド(ビール)が多くの責任を抱えることになる非常に苦しい状況だった。ただ、ブラッドはシーズンを通して素晴らしいリーダーだった。最大の悲劇は、彼がオールNBAチームやオールスターに選出されなかったこと。間違いなくそれに値する活躍だった」 「ブラッドは間違いなく我々にコミットしている。昨夏、彼はウィザーズと契約延長を結んだ。最も大事なのは、我々はお互いに勝利を求めているということだ。ブラッドとはオフシーズンの間も直接コミュニケーションを取っている。新シーズンを迎えることに興奮しているし、本人以外の言葉は意味を持たない。ブラッドはこれまでと変わらず、(ワシントン)D.C.に忠誠を誓っている」 昨季は25勝47敗と大きく負け越し、プレイオフ進出も逃したウィザーズ。左足アキレス腱断裂から復活を期すウォール、NBA2年目を迎える八村塁とともに、ビールの爆発が新シーズンは不可欠となるだろう。