ジャズが16億ドルで球団売却へ、新オーナーは大手ソフトウェア企業の創業者

10月28日(日本時間29日)、ユタ・ジャズのオーナーを35年にわたって務めていたラリー・H・ミラー・グループ・オブ・カンパニーズのゲイル・ミラー会長が、球団を売却することを発表した。『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によれば、売却額は16億6000万ドル(約1733億円)になるという。 新しいオーナーとなるのは、オンラインアンケート集計ツールなどで知られるソフトウェア企業クアルトリクスの創業者であるライアン・スミス氏。40歳のスミス氏はユタ出身で、2018年に同社をドイツのソフトウェア会社SAPに80億ドル(約8400億円)で売却し、現在も同社の経営に携わっている。 ちなみにクアルトリクス社は、2023年までジャズとユニフォームの胸パッチ広告の契約を締結しており、そのスペースを使い『5 FOR THE FIGHT』という癌研究のために5ドルの寄付を求める活動のスローガンを掲出している。 また、ウォジナロウスキー記者によれば、今回の売却にはチームの本拠地ビビントスマート・ホームアリーナの所有権も含まれているという。ただ、これらの契約が正式に成立するには、これからNBA理事会の承認を得る必要があるとした。 ミラー家がオーナーを務めた35年間において、ジャズはシーズン50勝以上を16度、地区優勝9度、そして2度のNBAファイナル出場を達成。買収当初にオーナーだった夫ラリー氏が2009年に死去したあと、妻であるゲイル氏が後任を務めていたが、彼女も77歳と高齢であるため、ここ数年はユタにチームを留める意思のある人物への売却を探っていた。 28日にスミス氏は会見を開き「ゲイルとミラー家にこれまで何度か交渉を持ちかけていました。私がNBA、そしてジャズに興味を持っているのは明らかです。私はジャズを応援しながら育ってきた。ジャズのジュニアチームでプレイし、ジャズの選手になるのが夢だった。ジャズはこのコミュニティーに送られた贈り物だ」とチームへの長年にわたる愛着を強調した。

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