ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズは、自身4度目のリーグ優勝達成が目前に迫っている。今季、35歳にして初のアシスト王(平均10.2本)に輝くなど衰え知らずの“キング”に、ダラス・マーベリックスのマーク・キューバン・オーナーも舌を巻いている。 レイカーズは、10月6日(日本時間7日)に行われたマイアミ・ヒートとのNBAファイナル第4戦に102-96で勝利し、シリーズ3勝1敗とリーグタイトルに王手をかけた。ジェームズはファイナルでも平均27.8得点、11.0リバウンド、8.5アシストとオールラウンドな活躍を見せているが、過去9回出場した“頂上決戦”では3勝6敗と負け越している。 2010-11シーズンのNBAファイナルでジェームズ率いるヒートを破って初優勝を果たしたマブズのキューバン・オーナーは、元NBA選手であるイータン・トーマスのポッドキャスト『The Rematch』で、当時からのジェームズの進化について見解を述べている。
「彼のバスケットボールIQはもはや学者レベルだよ。コート上で起こっていることをリアルタイムで見て読み取り、3歩先に行く能力は正直信じられない。運動能力に加えて、彼をスペシャルな存在にしている要素だ。(2011年ファイナル時点では)それを備えていなかった。我々(マブズ)はゾーンを仕掛けたけど、彼はどうすればいいのか、何をすべきか戸惑っていた。今はそんなことはあり得ないだろう。何が起こり、やるべきことは何かを予測し、正確に把握している」 今季キャリア17年目で初めてシーズンを通じてポイントガードを務め、ゲームメーカーとしてチームの快進撃を支えられたのも、バスケットボールIQの賜物だとキューバン・オーナーは語る。 「彼はゲームの内容、そして起こったすべてのプレイを、まるで我々が読んだばかりの本について話すように説明できるだろう。彼は今、多くの面で違いを作り、相手を打ち負かすことができる。まだ、十分に身体能力も高い。パスを含めたスキルセットはさらに進化している。でも、すべてはバスケットボールIQに紐づいていて、かつては今ほどのレベルではなかった」 名実ともに“キング”の域に達しているジェームズ。同僚、対戦相手、NBA関係者も、トップに君臨し続けている現実に驚きを隠せないようだ。