ブルックリン・ネッツのケビン・デュラントは、2019年オフにフリーエージェントで大都市ニューヨークのニックスへ移籍する噂もあったなか、隣町にあるブルックリンを新天地に選んだ。しかし、この決断に至るまでの間、ニックスファンやメディアからの大きな期待に悩まされ続けていたようだ。 ラッパーのジョー・バドゥンがホストを務めるポッドキャストに出演した際、「ニックスに行こうなんて考えたことはない」と明言した。 「それ(ニックス移籍)はまったく魅力的な話ではなかった。ブロードウェイにも興味がなかったしね。俺はニックスがファイナルでプレイした時代を知っている。だけど、俺よりも若い世代は知らないだろう。だから、もうニックスにはブランド価値はないんだ。今はゴールデンステイト・ウォリアーズやロサンゼルス・レイカーズやネッツのほうがクールだ。つまり俺が言いたいのは、ニックスはもうクールじゃないってことだ」 ニックスは1990年代に名センターのパトリック・ユーイングを中心に2度のファイナル進出を果たしたが、2000年代に入って低迷期が続いている。かつて名門と呼ばれた“ブランド価値”はもうないと、デュラントは辛口評価をしている。 「ニックスのファンやメディアには1年中悩まされた。だから、俺は心を落ち着けて自分のプレイに集中し、NBAシーズンのことに集中するように努力したんだ。俺は1年中、『彼らにあれだけ悩まされたのに、俺は黙っておかないといけないのか?』と言いたかった。そして今、俺は自分の考えを言えるようになった。それは別に問題じゃないだろう?」 キャリア通算で平均27.0得点、7.1リバウンド、4.1アシストを記録し、新人王(2008年)、シーズンMVP(2014年)、そして2度の優勝といった輝かしい経歴を持つデュラントは、どのチームのファンにとっても魅力的な選手だが、特にニックスのファンやメディアの期待は大きかったようだ。