フィラデルフィア・76ersは身長208cmのベン・シモンズを大型司令塔として起用してきたが、7月30日(日本時間31日)からのシーズン再開にあたり、パワーフォワード(PF)での起用を視野に入れているようだ。 シモンズは2月22日(同23日)のミルウォーキー・バックス戦で背中を痛めて離脱。その後、新型コロナウイルスの影響でリーグが中断されるまで、2年目のシェイク・ミルトンが先発ポイントガード(PG)を務め、平均16.6得点、4.4アシスト、3ポイント成功率58.5%の好成績を収めた。
背中の故障が癒えたシモンズはすでに復帰しているが、『NBC Sports Philadephia』のノア・レビック記者によれば、フロリダ州オーランドの練習ではミルトンが先発PG、シモンズはPFとしてのみ起用されているという。ブレット・ブラウンHC(ヘッドコーチ)は、「ベンをよりオフ・ザ・ボールにするほうがいいのか、どのようにチームとしてボールを回すのか、新しい形に挑戦している。誰をスタートで起用するか、それはまだ検討中だ」と選手の組み合わせをテストしていることを明かしている。 シモンズとミルトンは今季223分しか一緒にプレイしておらず、ジョシュ・リチャードソン、トバイアス・ハリス、ジョエル・エンビードとのユニットとなればシーズン初となる。レニック記者は、シモンズがPFに回る場合はスクリーナー&ローラー役に使う形を多く取り入れ、ミルトンがピック&ロールを発動させることになる見込みだとした。 ゲームメイカーの役割が期待されるミルトンは、シモンズとの同時起用について「ベンはアンセルフィッシュな選手。パスができて、フィニッシュもできる。一緒にピック&ロールもできる。まったく問題ないよ」とポジティブに捉えている。 76ersはシモンズとエンビードの二枚看板を中心に、過去2年連続でプレイオフ・カンファレンス準決勝に進出し、今季もカンファレンス6位(39勝26敗)につけている。 シモンズのPFコンバートがカンファレンス準決勝の壁を打ち破る秘策となるか、76ersの戦いに注目が集まる。