上鈴木タカヒロさん「引退後は“ダンクアナリスト”になってほしい!」【俺達のNBA!! ビンス・カーター特集:配信中】

――タカヒロさんにとって、ビンス・カーターとはどのような選手でしたか? タカヒロ:今回の引退で改めて振り返ってみたんですけど、派手な印象の反面、本当に「持ってない」っていう(笑)。ニュージャージー・ネッツに移籍した時も、チームがファイナルに進出したのは2シーズン前だったし、ダラス・マーベリックスに加入したのも優勝翌年だったし。プレイオフに恵まれなかったなぁという印象です。オリンピックとかスラムダンク・コンテスト、オールスターではド派手なプレイはしているんですけど、長くプレイしていた割にはチームをけん引している姿はあんまりなかったし。 ただ、だからこそこれだけ長くプレイできたのかなと思います。今まで長くNBAを観てきましたが、こんなスター選手なのにさほど恵まれないチーム事情にもかかわらず22年やってこれたっていうのは、やっぱりすごいなと。あんなに明るく最後までプレイしていたのはいいなって素直に思いました。 ――22年の中で最も印象に残っている場面はありますか? タカヒロ:オリンピックやオールスターとかいろいろありますけど、結果的にキャリア最後となった今シーズンのニックス戦ですね。最後のプレイで、トレイ・ヤングからパスを受けた場面。20年越しの世代交代みたいな感じがしたのが、カーターの最後っぽかったです。3ポイントを1本決めただけなんですが、打った後の若手からの受け入れられ具合と本人の笑顔を見たら、あれがカーターの本当の姿なんだなって思いました。カーターの晩年の過ごし方が、あの場面に凝縮されているようでしたね。 ――ビンスにはどのようなセカンドキャリアを期待したいですか? タカヒロ:本人はコメンテーターをやりたいって言ってましたけど、僕は「ダンクアナリスト」みたいなものになってほしいですね(笑)。若手のダンカーたちにダンクの極意とか心持ちとかを教えてあげてほしいなと。コンテストを盛り上げるため、エンタメ要素を増やすためにも、ダンクコーチみたいなことしてほしいなって思います。 ――ビンスに労いの言葉をかけられるとしたら、どんなメッセージを贈りたいですか? タカヒロ:ずっとNBAを観てきた中で、そのうちの半分以上の期間でカーターがいたんだなって改めて気づいて。僕のNBAライフを彩ってくれて、ありがとうございます!


現役引退を表明したビンス・カーターをフィーチャーした『俺達のNBA!!』7月号後編は、絶賛配信中。出演はBoseさん(スチャダラパー)、上鈴木兄弟、中村昌也さん、サンキュータツオさん。視聴は下記リンクから。

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