NBA王者トロント・ラプターズは今季、史上8チーム目の2連覇を目指す。7月30日(同31日)にフロリダ州オーランドでシーズンが再開されるなか、カナダに拠点を置くラプターズはすでに現地入りし、フォートマイヤーズのフロリダ・ガルフ・コースト大で練習している。現役時代に“神様”マイケル・ジョーダンの相棒として2度の3連覇を経験したスコッティ・ピッペンは、ラプターズのファイナル進出に自信を持っているようだ。
『ESPN』の番組『The Jump』に出演したピッペンは、「ラプターズの早期フロリダ入りはアドバンテージか?」と問われると、「彼らはディフェンディングチャンピオンだから早く(フロリダへ)移動できたと思う。それを忘れないようにしよう(笑)」と冗談を交えながら、自身の見解を述べた。 「どんなチームも優勝したら自信を得るものだけど、それはトロント・ラプターズも例外じゃない。彼らは中断前も良いバスケットボールをしていた。イースタン・カンファレンスを勝ち抜くことができると感じているだろう。カワイ(レナード)を失ったが、ラプターズが再びファイナルの舞台にたどり着くことができると信じている」 昨季、球団創設24年目にして初優勝を成し遂げたラプターズは、大黒柱カワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)、エースストッパーのダニー・グリーン(現ロサンゼルス・レイカーズ)がフリーエージェントで退団。プレシーズンにはジャパンゲーム参加による長距離移動、さらに開幕直後には司令塔カイル・ラウリーが右手親指骨折と厳しいスタートとなった。 しかし、2019年度MIPのパスカル・シアカムが平均23.6得点、7.5リバウンド、3.6アシストとチームを力強く牽引。ベテランのサージ・イバカやフレッド・バンブリート、ノーマン・パウエルら職人肌の選手たちもそれを支え、シーズン中断前までにカンファレンス2位(46勝18敗)の好成績を残している。 ラプターズが拠点を置くカナダでは、新型コロナウイルスの影響で入国するすべての人に対し、14日間の自粛を政府が義務付けられていた。そこでキャンプをカナダではなくアメリカ国内で行うことにより、渡航規制の問題をクリア。6月下旬には集中開催地のフロリダに入っており、イバカは『ESPN』のティム・ボンテムプス記者とのインタビューで、「俺たちはチャンピオン。経験があって、チャンピオンとしてのメンタリティーも浸透している。自信はあるよ。準備はできている」と語っていた。 ラプターズは未曾有の事態に見舞われたシーズンを制し、リーグ2連覇達成とともにエリートチームの仲間入りを果たせるだろうか。