インディアナ・ペイサーズの大黒柱であるビクター・オラディポは、7月末にフロリダ州オーランドで再開されるシーズンに参加しない意思を表明した。球団のバスケットボール運営部門代表を務めるケビン・プリチャード氏も「尊重する」と理解を示している。 イースタン・カンファレンス5位(39勝26敗)のペイサーズにとって、オラディポは貴重な得点源だが、『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者とのインタビューで、再開されるシーズンには参加せず、リハビリに集中する意向を表明した。
「本当はプレイしたいよ。チームの一員としては胸が引き裂かれる思いだ。今、リハビリがすごくいい感じなんだ。100%に近づいている。でも、5対5の練習量を上げていくと考える際、怪我のリスクもあるし、“バブル”(隔離地域)でプレイするには不確定な要素も少なくない。この決断は簡単じゃなかった。でも、僕は2020-21シーズンに向けて完全な健康体を手に入れることこそが、自分にとって正しい決断だと信じてる」 オラディポの発言を受け、バスケットボール運営部門代表のプリチャード氏は公式サイトを通じ、「我々は再開されるシーズンでプレイしないというビクターの決断を理解し、尊重する。選手にとって最優先事項は健康だ。ビクターはトレーニングではよく見えていたけど、5対5の練習不足は、負傷することなくハイレベルのプレイを保証するのが難しい。2020-21シーズンに向けて全力で回復に努めてほしい」と声明を発表している。 2013年にオーランド・マジックでNBAキャリアをスタートさせ、オクラホマシティ・サンダーを経て、2017年にペイサーズ入りしたオラディポ。2018年にMIP賞とスティール王に輝き、オールスターにも2年連続で選出されたが、2019年1月に右足大腿四頭筋腱断裂の大怪我を負い、今シーズンはシーズン中断前まで13試合(うち先発10試合)に出場して、平均13.8得点、3.2リバウンド、3.0アシストにとどまっていた。 オラディポは4年総額8400万ドル(約90億円)でペイサーズに加入。2021年が契約ラストイヤーとなり、来シーズン終了後にフリーエージェントとなる。