ファン発案の事実発覚 レブロンがヒート移籍を発表した伝説の『The Decision』の真相

ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズが、2010年夏にクリーブランド・キャバリアーズからマイアミ・ヒートへ移籍する際、『ESPN』の特別番組『The Decision』でその決断を発表したことは当時大きな批判を集めた。テレビで移籍先を自ら発表するというアイデアは、ファンが発案したものだった、と『ESPN』のドン・ヴァン・ナッタJr.記者が伝えている。 ジェームズは2010年7月8日に同番組でヒート移籍を発表。ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュと“スリーキングス”を形成し、2012年、13年とリーグ制覇を果たした。7年間過ごしたキャブズを離れる決断を生放送で発表したことは大きな波紋を呼び、地元ファンがジェームズのキャブズのユニフォームを燃やすなど暴徒化。“裏切り者”扱いするアンチが急増する発端にもなった。

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ヴァン・ナッタJr.記者によれば、『The Decision』はジェームズやその関係者が企画したものではなく、デトロイト・ピストンズのファンが送った一通のメールがきっかけだったという。 オハイオ州コロンバス出身で、ピストンズファンのドリュー・ワグナーさんは、当時『ESPN』のスポーツアナリストだったビル・シモンズ氏宛てにメールを送付。その中に書かれていたアイデアをシモンズ氏は2009年11月26日に公開されたコラムで紹介した。 「もし、レブロンが2010-11シーズンにプレイするチームを『ABC』で『LeBron's Choice』と題した番組で発表したら、どんなクレイジーな評価になるだろう」 『ESPN』の取材に対し、「誰もがレブロンがどのチームへ行くのか討論していた。テレビの生放送で発表すべきだと思った」と当時を振り返ったワグナーさん。シモンズ氏は、コラム公開から約2カ月半が経過した2010年2月、ダラスでのオールスター期間中にジェームズ関係者に『LeBron's Choice』のアイデアを売り込み、『ESPN』の上層部にも掛け合ったと明かしている。 最終的に『The Decision』の名称となった番組はアメリカ国内で平均1000万人が視聴、放送開始30分後に訪れたヒート移籍発表の瞬間は視聴者が1310万人にものぼったとされている。コロンブスの自宅で番組を視聴していたワグナーさんも、ジェームズの決断は想定外だったという。 「彼がマイアミに行くとは思わなかったから驚いた。クリーブランドに残ると思っていた」 もし、全国ネットの特別番組で移籍先を発表するド派手なスタイルでなかったら――。ジェームズを取り巻く環境はまた違っていたかもしれない。

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