ポートランド・トレイルブレザーズのカーメロ・アンソニーは昨年11月に1年間の無保証契約を結び、シーズン途中に完全保証契約を勝ち取った。オフには完全FA(フリーエージェント)となるが、来季ゴールデンステイト・ウォリアーズで強力ビッグ3を形成する可能性が指摘されている。 レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)やドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)と同じ2003年ドラフトの1巡目3位指名でNBA入りしたカーメロは、リーグ屈指のオフェンスマシンとして1年目から活躍。これまでデンバー・ナゲッツ、ニューヨーク・ニックス、オクラホマシティ・サンダー、ヒューストン・ロケッツと渡り歩き、2019年1月にトレードされたシカゴ・ブルズを解雇された後は無所属期間が続いた。 約9カ月の“無職”を経て、ブレイザーズと契約。デイミアン・リラード、CJ・マッカラムに次ぐ攻撃オプションとして、50試合に出場して平均15.3得点、6.3リバウンド、1.6アシストを記録している。 19歳でNBA入りしたカーメロも今年36歳。シーズン終了後の去就が気になるところだが、『FADEAWAY WORLD』は「カーメロ・アンソニーの理想の目的地トップ5」と特集を組み、「カーメロはNBA史上最も多才なスコアラーの1人であり、まだガソリンは残っている。本人も来年が現役ラストイヤーになることを見据えてすべての可能性を考えるつもりだ。どこで最後のシーズンを迎えるか、分析してみよう」と移籍先候補を占っている。 盟友レブロンが所属するレイカーズ、カワイ・レナードとポール・ジョージの二枚看板が牽引するロサンゼルス・クリッパーズ、昨季MVPヤニス・アデトクンボ擁するミルウォーキー・バックス、古巣ニックスが挙げられるなか、ウォリアーズがカーメロとの契約に関心を示しているという。 「ウォリアーズの低迷が長く続くことはない。ステフィン・カリーとクレイ・トンプソン、アンドリュー・ウィギンズ、さらにはドラフト5位以内の指名権を手にする可能性がある。カーメロを加えればさらに良くなる。ウォリアーズは年俸が安価で、ベンチから出てきてチームの勝利に貢献できる選手を常に求めている。カーメロはスティーブ・カー(HC)のシステムにジャストフィットする。引退前に優勝リングを手にする大きな一手になるだろう」 リーグ最下位(15勝50敗)に沈むウォリアーズだが、左手骨折でシーズン60試合を欠場したカリーはすでに復活し、昨年6月に左膝前十字靭帯を断裂したトンプソンも来季は開幕からプレイできる見込み。“スプラッシュ・ブラザーズ”+カーメロという夢のビッグ3形成となれば、カーメロも悲願のNBA優勝で有終の美を飾れるかもしれない。