インディアナ・ペイサーズのマルコム・ブログドンは移籍1年目の今季、チーム3位の平均16.3得点、4.7リバウンド、7.1アシストを挙げ、39勝26敗とカンファレンス5位につけるチームを司令塔として牽引してきた。そのなかで、ミルウォーキー・バックス時代の昨季からシュート成功率が大きく落ちている理由を自ら分析している。 2016年のドラフト2巡目36位指名でバックスに入団したブログドンは、1年目から75試合に出場してトリプルダブルも達成するなど平均10.2得点、2.8リバウンド、4.2アシストで新人王を獲得。2017-18シーズンは左足の負傷で伸び悩んだが、昨季は史上8人目となるシュート成功率50%、3ポイント成功率40%、フリースロー成功率90%以上をクリアするなど、ヤニス・アデトクンボとクリス・ミドルトンに次ぐ存在としてリーグ最高勝率に大きく貢献した。 サイン&トレードでペイサーズに加入した今季も主要3部門はキャリアハイの成績を残しているが、シュート成功率(50.5%→43.9%)、3ポイント成功率(42.6%→31.3%)ともに大幅ダウンしている。『Forbes』のトニー・イースト記者はキャリアワーストの数値はシュート難度が上がっているためだと指摘。バックスではオープンのシチュエーションも多かったが、ペイサーズではタイトなマークにさらされていると触れつつ、本人のコメントを紹介している。 「今シーズン、僕はこのチームのゴー・トゥ・ガイだ。第1オプション、あるいは第2オプションとしてのプレイをしているから、プレッシャーが増すことも理解している。チームのために準備するだけさ」 得点源のビクター・オラディポが右足大腿四頭筋腱断裂で長期離脱した影響により、TJ・ウォーレン、ドマンタス・サボニスとともにブログドンへのマークが厳しくなった。シュートの内訳を見ると、キャッチ&シュートは昨季の24.6%から9.3%へ大きく減少。オープン(ディフェンダーが4フィート以上離れている)でのシュートの割合も32.4%→28.6%となっており、エース不在の影響が見て取れる。 また、バックスではオフ・ザ・ボールのシチュエーションも多かったが、ペイサーズではボールをキープしながらのゲームメイクも求められるため、キャッチ&シュートやオープンになる機会は必然と減る。ただ、オラディポが今年2月に復帰しており、本人は心配をしていないようだ。 「ビクターが戻ったらシュート回数は減って、僕にとってはバスケットボールが簡単になる。すべてのシュートを自分で作る必要はないし、リズムのなかでショットを打てる。それは大きいよ」 ブログドンは今年3月に右足底筋膜断裂の怪我を負うも、4月下旬にはすでに完治を宣言。シーズン再開に向けて虎視眈々と牙を研いでいる。