NBAは新型コロナウイルスの感染拡大でシーズンが中断しており、一部の練習施設開放は早くて5月8日(日本時間9日)以降と見込まれている。選手としては難しい状況だが、ニューオーリンズ・ペリカンズの大型新人ザイオン・ウィリアムソンは「俺はもう準備ができている」と気合十分のようだ。 デューク大出身のザイオンは2019年ドラフト全体1位指名を受け、鳴り物入りでNBAの世界に飛び込んだ。しかし、サマーリーグとプレシーズンで右膝を痛め、半月板損傷の手術を受けて開幕44試合を欠場。1月22日(同23日)のサンアントニオ・スパーズ戦で待望のデビューを飾り、以降19試合に出場して平均23.6得点、6.8リバウンド、2.2アシスト、シュート成功率58.9%をマークしている。 NBAはユタ・ジャズのルディ・ゴベアが新型コロナウイルスに感染していることが判明した3月11日(同12日)に、シーズンの中断を決断。早1カ月半が経過するが国家非常事態宣言は出されたままで、厳しい外出規制が課せられている。ただ、ザイオンは自宅隔離のなかでも順調に調整が進んでいるようで、『TNT』のリモートインタビューで「目標があれば、道は開ける」と前向きに語っている。 「俺はもう準備ができてる。健康を保ちながら自分にトレーニングを課し、すぐにでもプレイできる状態さ。リーグが『(シーズンを)再開しよう』と言う時がいつ訪れるか、誰にも分からないからね。チームメイトに『まだ準備できていない』なんて言いたくない。だから、俺はチームメイトのためにコンディションをキープしているんだ」 ペリカンズはトレーニング機器を選手宅に送り、コンディショニングコーチが「Zoom」を通じて調整を管理。加えて、ザイオンはニューオーリンズに構える自宅にバスケットゴールがあり、シュート練習も重ねられているという。 「NBAでプレイできずに3~4カ月欠場して、ようやく戻ってきたところだったから最悪だよ。エンジンがかかり始めた途端にこういう事態が起こった。その意味では最悪だけど、膝や体全体を鍛える時間ができたと考えればポジティブだね。俺はすべてにおいて勝ちたい。目標はチームをプレイオフに導くことさ」 ペリカンズはザイオン復帰後に調子を上げ、プレイオフ最終スポットの8位メンフィス・グリズリーズとは3.5ゲーム差の10位タイ(28勝36敗)。逆転でのポストシーズン進出を実現させられれば、ザイオンはさらに評価を上げることになりそうだ。