レイカーズのディオン・ウェイターズがうつ病の経験を告白「自分が自分じゃなかった」

ディオン・ウェイターズはメンフィス・グリズリーズから解雇されて無所属となっていた3月6日(日本時間7日)、ベテラン最低保証でロサンゼルス・レイカーズと契約を結んだ。新型コロナウイルスの影響でリーグが中断となったため、新天地デビューはお預けとなっているが、『Player's Tribune』の手記でうつ病を患った過去を告白している。 2012年のドラフト1巡目4位指名でクリーブランド・キャバリアーズに加入したウェイターズは、果敢なドライブと非凡なシュート力を兼ね備えたインスタントスコアラーとして台頭。3年目の2014-15シーズンは、オクラホマシティ・サンダーに移籍するまでレブロン・ジェームズとも一緒にプレイした。 2016年7月にマイアミ・ヒートに加入したが、故障がちで成績は年々ダウン。今シーズンはチーム批判、パニック発症、規律違反とトラブル続きで3度の出場停止処分を受け、トレード期限最終日にグリズリーズへトレードされたあと解雇された。 ウェイターズは『Player's Tribune』で計24個の項目について書き記しているが、昨年11月にフェニックスからロサンゼルスへ向かうチャーター便で食用大麻を摂取し、意識を失ったために病院に緊急搬送されたと報じられた件については、「馬鹿げたことだった」と吐露した。 「パット(ライリー球団社長)は俺がドラッグをやっていないと知っている。でも、時々1人で苦しい時間を経験すると、正常な時には決してしなかった罠に陥ることがある。ただ、俺は発作を起こしていない。医者に聞いてみてくれ。ヒートのチームメイトに聞いてみてくれ。でたらめさ。俺は確かに過ちを犯した。でもそれを家族の耳に入るよう、誰かがリークする必要はあったのか? それは正しくないね」 また、思うようにプレイできず、低迷していた時期にはうつ病を経験したと赤裸々に明かしている。 「世界の多くの人間がうつ病を経験している。嘘じゃない。俺たちがスーパーヒーローじゃないことを世界に思い出させる必要があると思う。夜に家に帰れば、俺も君たちと同じさ。うつ病になり、同じように不安を経験した。この1年半、うつ病と戦ってきた。俺にとって、うつ病は偽の幸福だった。自分に嘘をつき、隠し事をする。友人に、家族に、自分自身にすべて順調だと言う。でも、それは嘘だ。スマートフォンに触りたくない。誰かが自分のことについて言っているのを見たくないんだ。体の感覚が違って、自分が自分じゃなかった」 “悪童”のイメージが定着しつつあるウェイターズだが、まだ28歳。選手としての実力は確かなだけに、本来の輝きを取り戻したいところだ。

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