ニューオリンズ・ペリカンズの大型新人ザイオン・ウィリアムソンは、右膝半月板損傷の怪我を乗り越え、NBAデビューの瞬間が近づいているとされる。身長201cmに対して、129kgと言われる体重が故障の要因だと指摘されてきたが、身体能力以外も規格外ゆえ、コンディション調整は手探りの状態だという。 ペリカンズのバスケットボール運営部門エグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるデイビッド・グリフィン氏は現地1月15日の練習後、ザイオンのデビューは同22日の本拠地サンアントニオ・スパーズ戦になるだろうと明言した。 リバビリ中、ウォーキングやランニングのフォーム修正などに努めてきたとされるが、『ESPN』によれば、ザイオンはオフシーズンにウェイトリフトを行った際、1週間で8ポンド(約3.6kg)の筋力アップという衝撃の体重変化を見せたという。 その規格外の体にフィットする調整法を見つけるにあたり、ザイオン自身やトレーナーも試行錯誤が続いている模様だ。グリフィン氏は「彼は普通じゃない。ザイオンのベストのバランスを見つけるのはチャレンジだ。彼はまだ19歳で、成長を続けているからね。体重以外の面もコントロールしないといけない」と語っている。 かつてフェニックス・サンズの理学療法士を14年間務めたマイク・クラーク医師は、「ザイオン・ウィリアムソンより強力なエンジンを備えている選手はリーグにはいないかもしれない」と分析。その一方で、NBAのあるアスレティックトレーナーは、「上手く動けなければ、300ポンド(約136kg)か175ポンド(約79kg)かは問題じゃない」と動きの“質”の重要性を説いているという。 高校時代に強烈なダンクを連発して注目され、“レブロン・ジェームズの再来”と言われたザイオン。NBAの将来を背負って立つ逸材だけに、その驚異的な身体能力に耐えられる肉体を手にし、故障なく成長曲線を描いてもらいたいところだ。