ジョアキム・ノアのニューヨーク・ニックスにおける期待外れなキャリアが、2シーズンで終焉を迎えた。 何とかして33歳のノアをトレードしようとしたニックスだったが、トレード相手を見つけることができなかった。ノアには、2年で合計3780万ドル(約42億円)という巨額契約が残っていた。 昨シーズン、当時ヘッドコーチだったジェフ・ホーナセック氏と口論になったノアは、その衝突以降はチームに帯同しなかった。その時点で、彼は7試合にしか出場していなかった。ニックスは、デイビッド・フィズデール新HC(ヘッドコーチ)の下でもノアをプレーさせないことを早々に決めており、長い間彼のトレードを画策していた。 ニューヨーク出身のノアは、ニックスと契約した2016年の最初の試合で、マジソンスクエア・ガーデンの観客からスタンディング・オベーションの大歓迎を受けていた。彼はフロリダ大時代に2回NCAAを制しているが、その時の選手紹介では、大学名ではなく「ヘルズキッチン(彼の出身地)出身のジョアキム・ノア」とアナウンスされた。 ノアは、2007年のNBAドラフト1巡目全体9位でシカゴ・ブルズに指名された。ブルズ時代、彼は自身にとって最高のキャリアを過ごしており、2014年には最優秀守備選手賞の受賞とファーストチーム・オール・NBA入りを同時に達成している。 だが、当時ニックスの球団社長だったフィル・ジャクソン氏がノアと4年7200万ドル(約82億円)もの巨額契約を結んだ時、ノアは既に怪我に悩まされ始めていた。ニックスに移籍した初年度の2016-17シーズンの2017年3月に、彼はNBAが規定する薬物規則に抵触して20試合の出場停止を言い渡された。その出場停止は、2017-18シーズンにも持ち越されている。 出場停止が解除されて以降も、彼は期待通りのプレイができず、満足な出場時間を得られなかった。そして、現地1月23日の対ゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で僅か4分間の出場に終わった試合後、彼はホーナセック氏と口論を繰り広げたそうだ。 ニックスでのノアの成績は1試合平均4.5得点7.9リバウンドという寂しい内容だった。今シーズン、ノアに支払われる1860万ドル(約20億円)はそのままニックスのサラリーに計上される。翌シーズン以降は、ニックスはノアの残りのサラリーを複数年に分割して支払うことが可能になる。 ニックスは、カディーム・アレンとジェフ・コビーも解雇したことで、ロスターを17選手に絞っている。