現在、スパーズはティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリというビッグ3の引退、さらにカワイ・レナードの放出を経てチーム再建に入っている。その中で、新たな中心選手の1人と期待されているのが司令塔のデジャンテ・マレーだ。 マレーの大きな武器が傑出したスピードであり、同僚のデマー・デローザンも「マレーが本当に速いのは分かっている。だから、彼がボールを持ったら、速攻で他の選手がボールを運ぶ選択肢はないよ」と大きな信頼を寄せる。 昨季、ひざの故障で無念のシーズン全休となったマレーだが、2017-18シーズンは先発48試合を含む81試合出場で平均8.1得点、2.9アシスト、1.2スティールを記録。当時、プロ2年目にしてオール守備セカンドチームに選出された。 司令塔としてのリーダーシップ、さらにディフェンスの軸として期待を受けているマレーだが、そこは本人も強く自覚している。 「得点については全く気にしていない。点を取ることはできるけど、それよりチームメイトをハッピーにさせたい。これはコーチポップ(ポポビッチ)と話していることの1つで、みんなに一緒にプレーしたいと思わせることこそ、僕が大事にしていることだ」 今シーズンのスパーズは、デマーカス・オルドリッチ、ルディ・ゲイの両ベテランの周りをマレー、デローザンにデリック・ホワイト、ロニー・ウォーカーらといった若手で構成することで、よりスピードと身体能力を強調したスタイルになると見られている。グレッグ・ポポビッチヘッドコーチも、この点を重視してチーム作りになると語る。 「彼らが一緒にプレーしているのを見るのは楽しい。デジョンテのようなスピードを持った選手は、ここ6年、7年ほど見たことがなかった。彼のスピードは傑出しているし、ロニーはもっと速いかもしれない。この速さと身体能力をチームに加えていくのは面白い。試合のテンポは、とても重要になってくる」