今夏フリーエージェントとなったポイントガードのジェレミー・リンは、ユーロリーグの強豪チームであるCSKAモスクワ(ロシア)のトップターゲットとして挙がっていると報じられていたが、どうやらリンは同チームのオファーを断った模様だ。 「Sportando」のエミラノ・カーチア記者は、リンとCSKAモスクワ間の交渉が決裂した理由について、リンがNBAのチームのオファーを待つ為、少なくとも今はヨーロッパでプレーする意思が無いからであると報じた。また、カーチア氏は、リンがNBAのチームからオファーを貰えない場合は、彼が中国リーグでプレーする可能性もあるだろうと報じている。 昨期チャンピオンのトロント・ラプターズの控え選手であった30歳のリンは、プレーオフに殆ど出場していない。ブルックリン・ネッツに在籍していた2016-17シーズンは、平均24.5分間のプレータイムで平均14.5得点を挙げていたリンであったが、シーズン途中で膝やハムストリングを相次いで負傷し、同シーズンわずか36試合の出場となっている。そして、その後、彼に大きな役割が与えられる事は無かった。 現在NBAで辛い現状を突きつけられているリンは、彼の両親の出身国である台湾で先日開催されたイベントにて、涙ながらに自身のフリーエージェントの現状を語った。彼は「どん底に落ちたと思ったら、底が更に深くなっていく様な感覚だ」と、やり切れない気持ちをあらわにしていた。 そんなリンは、上記イベントで自身のNBAでの現状を語る前、台湾の報道陣に彼がアジアでプレーする可能性について以下の通り語っている。 「5年ぐらい前からアジアでのプレー考えていたよ。この地域のファン達の情熱的な姿を見ていたら、ここでプレーしたくなったよ。」 機会があればアジアでのプレーを検討すると語ったリンは、彼の弟であるジョセフ・リンが在籍する台湾のスーパーバスケットボールリーグのフボン・ブレーブスで弟と一緒にプレーする事が夢であるとも語っていた。 リンのNBAでのフリーエージェントについては、進展は未だない様だが、彼は今シーズン開幕寸前までNBAでの機会を待つ事が予想される。NBAでチームが見つからない場合、リンは弟のジョセフがいる台湾リーグでプレーする可能性も高い様だ。 リン兄弟の共演も見てみたいものだが、やはり彼の第一希望であるNBAでプレー出来る様、彼の移籍先が早く見つかる事を願いたい。 スポヲタ:ビタラフ アドル