今日は何の日 〜アトランタ・ホークスがソ連で試合を行う〜

1988年7月25日、アトランタ・ホークスがソビエトオールスターズに85対84で勝利、ソビエト連合で試合を行った初めてのNBAチームとなった。いまだアメリカとソ連の間では冷戦が続いていたが、1985年にミハイル・ゴルバチョフがソ連共産党書記長に就任して以降、米ソが徐々に関係改善の方向に向かっている中での出来事だった。アトランタは15日間で3試合を行い、2試合目はオーバータイムの末110対105で勝利、3試合目は123対132で敗れた。アキレス腱断裂からのリハビリ中でアルビダス・サボニスが不在の中アメリカに善戦し自信をつけたソ連は、その後のソウルオリンピックでアメリカを倒し、ソ連として出場した最後のオリンピックで金メダルを獲得している。 この時の遠征でソ連チームとして試合に出場したアレクサンドル・ボルコフとシャルーナス・マルチュリョニスの二人は、1989-90シーズンにソ連初のNBA選手としてアメリカでプレーした。政治的には1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊、12月には地中海のマルタ島でジョージ・ブッシュ大統領とゴルバチョフ書記長が冷戦終結を宣言していた。また、FIBAがプロスポーツ選手がオリンピックでプレーすることを認めたため、NBAに参加してもオリンピックでは自国のために戦えることが保証されたということも大きな引き金となった。現在では国際化が進んでいるNBAだが、その端緒となったのは長年の政治的ライバル、ソ連の選手だった。

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