日本時間2月24日(金)正午から、ロサンゼルス・レイカーズとゴールデンステイト・ウォリアーズが対決する。昨季王者のウォリアーズはオールスター前の時点ですでに昨シーズンに並ぶ29敗。勝率は5割でウェスタン・カンファレンス9位と苦戦を強いられている。プレイイン出場すらも危ぶまれる状況で、レギュラーシーズン終盤戦の負けられない戦いが始まる。
今季1試合の平均得点はリーグ2位、3ポイント成功数はリーグ1位とオフェンス面ではリーグトップクラスの数字を残しているウォリアーズが苦しんでいる1番の原因は、ディフェンスが崩壊していることだろう。平均失点は118.5点でリーグ27位(昨季は105.5点で3位)、ディフェンシブレーティングは114.1で20位(昨季は106.6で2位)と、昨季に比べて大幅に数字を落としている。 ディフェンスを立て直すためポートランド・トレイルブレイザーズから、昨季優勝を経験した守備職人のゲイリー・ペイトン二世をトレードで呼び戻すも、怪我により復帰まで1か月ほどの時間を要すると言われており、チームとして改善するほかに選択肢はない。
守備における強度の欠如や、コミュニケーション不足などによるローテーションミスが散見される今季のウォリアーズ。チームのブレーンでもあるドレイモンド・グリーンは、124対134で敗れた2月15日のロサンゼルス・クリッパーズ戦後に、チームには守備の意識改革が必要だと訴えている。 「ディフェンスは『止めてやる』という意志が大きく影響する。ディフェンスは楽しくないが、勝つためには絶対に必要なもの。しかし、俺らはそれができていない。ディフェンスでは、いつも以上に1歩、2歩と足を動かせるかが重要で、それはやる気の問題だ。今はチームとしてそれがない」 もちろん気持ちだけで全てを解決できるわけではない。しかし、ウォリアーズの行く末を左右する無視できないファクターなだけに、どれだけの熱量を持って取り組んでいるかは見ものとなる。
守備以外で懸念されるのは、大黒柱であるステフィン・カリーの怪我の状況だ。2月5日のダラス・マーベリックス戦で左足を負傷。離脱後の戦績は2勝3敗で、カリー不在時のネットレーティングは-4.6とその影響は当然ながら小さくない。23日にチームから発表された情報によれば、順調に回復しているようだが、最低でもあと1週間は欠場するとされている。 厳しい状況ではあるが、チームとしてはステップアップのチャンスと捉えるしかない。特に大怪我からの復帰後、連戦への出場に制限がかかっていたクレイ・トンプソンが2月14日と15日に、2019年4月以来となる2日連続出場を果たしたことはポジティブな要素だろう。「最高の気分だった」と語ったスプラッシュブラザーズの相方は、カリー欠場後の5試合で平均26.6点と好調だ。
さらにこの間ジョーダン・プールも26.0点とシーズン平均を大きく上回る活躍を見せている。ただ、先発時は25.1点を記録するも、ベンチスタートの際は14.7点と10点以上も落差があるのは気になるところ。カリー復帰後は再び控えに回る可能性も高そうだが、現在のパフォーマンスを引き続き披露できるかが大きなキーポイントになるだろう。
ウォリアーズは今季アウェイで7勝22敗と大幅に負け越している。一方でホームでは22勝7敗とリーグ有数の勝率をマーク。もしここから順位を上げてホームコートアドバンテージを獲得することができれば、自信を持ってプレイオフに臨ことができるはずだ。 1回戦のホームコートアドバンテージが確約されたウェスト4位までは2.5ゲーム差、2回戦まで確約された3位には3.5ゲーム差と、順位争いはまだまだ混戦模様。残る24試合中ちょうど半分の12試合がアウェイ戦となるが、ここでどこまで勝利を積み重ねてられるか。敵地ロサンゼルスに乗り込んで挑むオールスターブレイク明けの一戦は、ウォリアーズにとって非常に重要なものとなるだろう。 ■【THE MATCHUP】ゴールデンステイト・ウォリアーズ対ロサンゼルス・レイカーズ 日時:日本時間2月24日(金)正午 会場:クリプト・ドットコム・アリーナ 解説:中原雄 / 実況:加藤暁 視聴可能プラン:LEAGUE PASS