ワシントン・ウィザーズは日本時間12月31日(現地30日)のオーランド・マジック戦に勝利し、今季最長タイの4連勝をマークしている。主砲ブラッドリー・ビールを欠きながらも勝ち続けるチームで、ひと際存在感を放っているのが八村塁だ。直近5試合で平均17.6点、FG成功率60.7%、フリースロー成功率88.2%と好調で、4試合連続で2桁得点を挙げている。
八村欠場中は3勝13敗、12月は10連敗を喫するなど苦戦していたウィザーズは、とりわけベンチからの得点がリーグ27位(平均28.3点)に低迷していた。それだけにカイル・クーズマは、「連敗した時はベンチが薄かった。ルイのような得点できる選手が戻ってきたのが大きい」と八村の復帰を喜んでいる。その言葉通り、八村復帰後はベンチからの得点がリーグ9位(39.2)と劇的に改善している。
最近の試合では自らドライブを仕掛けるなど、積極的にゴール下を攻めるシーンが目立つ八村。数字を見ても欠場前はペイント内のFG成功率が55.3%(47/85)だったのに対して、直近5試合は77.8%(21/27)まで向上している。激しいコンタクトを受けながらも力強いフィニッシュで得点するアグレッシブさが、随所に出てきた。今後は平均20点以上を記録しているクーズマ、クリスタプス・ポルジンギスに次ぐ、第3の男としてビール欠場の穴を埋める役割が期待される。
今季最長の5連勝を狙うウィザーズを本拠地で迎え撃つのが、イースト2位につけるミルウォーキー・バックスだ。しかしバックスは、直近5試合で4敗と低迷している。司令塔のドリュー・ホリデー、第2のエースであるクリス・ミドルトンという得点源2人の不在が響いている。そんななか、奮闘しているのがリーグ史上3人目となる2試合連続40点、20リバウンド、5アシスト以上を挙げたヤニス・アデトクンボだ。 バックスの大黒柱は直近6試合のうち4度も40点以上を叩き出すなど、獅子奮迅の活躍を見せている。ウィザーズとの一戦でも、アデトクンボにボールを集めてくるのは間違いないだろう。
221 cmのウィングスパンに加え、ガードのようなフットワークを持つ“グリーク・フリーク”は今季、速攻からの得点でリーグトップ(9.8)をマークしている。ウィザーズが勝利するためには、アデトクンボの走るレーンを2人以上で固める「ヤニスの壁」を敷いて、簡単な得点を防ぐ必要がある。八村を含めたチーム全体で止めることができるかが、勝敗を分けるポイントになりそうだ。 ■ワシントン・ウィザーズ対ミルウォーキー・バックス 日時:日本時間1月2日(月)午前10時 会場:ファイサーブ・フォーラム 解説: 佐々木クリス / 実況: 加藤暁 視聴可能プラン:LEAGUE PASS