ナイキが長らく契約アスリートだったブルックリン・ネッツのカイリー・アービングとのパートナーシップを解消したようだ。「カイリーはもうナイキの契約アスリートではない」というナイキ広報担当者の言葉を、『ESPN』が報じている。 アービングの代理人も『CNBC』の取材に対して、「我々は袂を分かつことになった。ナイキが今後最善を尽くすことを祈る」とコメントしている。 アービングとナイキの契約は、当初2023年10月1日までだった。しかし、アービングが自身のSNSで反ユダヤ主義の映像作品のリンクを公開したことで状況が一変。最新作となるはずだった『カイリー8』の販売は急遽ストップし、ナイキの創業者であるフィル・ナイトも「カイリーは一線を越えた」と不満を露わにしていた。 現在のNBAでは約68%の選手がナイキのシューズを着用しており、2014年にアービングのシグネチャーモデル『カイリー1』がリリースされて以降は最もリーグ内で履かれたシューズとなっていた。『KixStats.com』の集計によると、164人もの選手が『カイリー7』を着用しているという。 ナイキは現在アービングのモデルを好んで着用している選手たちに対して、今回の契約解消に伴いシューズの着用を止めるようリクエストすることはしないようだ。 2011年のルーキーイヤーにナイキと契約したアービングが着用した『カイリー』シリーズと、より低価格の『カイリー・ロー』および『カイリー・フライトラップ』シリーズは、一般ユーザーにも人気が高いモデルだった。近年のナイキのシグネチャーシリーズとしては、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)のシリーズに次いで2番目に収益性が高かったという。 シューズ契約についてはフリーエージェントとなったアービングは、今後どのブランドと手を組むことになるのだろうか。