日本時間11月25日(現地24日)、フェデックス・フォーラムでメンフィス・グリズリーズ(9勝8敗)とトロント・ラプターズ(8勝10敗)が対戦する。直近9戦でわずか2勝と不振に陥っているラプターズだが、この試合では左ふくらはぎの負傷で開幕から欠場が続いていた渡邊雄太がコートに戻ってくるかもしれない。もし出場となれば、今季デビュー戦となるだけに見逃せない一戦だ。 最新の怪我人レポートでの状態は“Questionable(不確か)”で、出場の可能性は五分五分と見られている。しかし、現地紙『The Star』のダグ・スミス記者は23日(同22日)に、「チェイスセンターで練習を行ったラプターズ。渡邊雄太はフル参加で、これはメンフィスでのシーズンデビューを示唆している」と報道。「試合までの2日間で何が起きるかは分からないが」と断言は避けたものの、渡邊のプレイを待ち侘びていたファンの熱は高まっている。 渡邊が最後に実戦でプレイしたのは、10月上旬に開催されたプレシーズン初戦。フィラデルフィア・76ers相手に、2本の3ポイントを沈めて10点、7リバウンド、2ブロックと攻守で活躍を披露した。そのパフォーマンスを見たニック・ナースHC(ヘッドコーチ)も「彼はバスケIQが高いし、カットインのタイミングが素晴らしい。あと、すごくエネルギッシュな選手で常に全力でプレイするね」と渡邊を絶賛しており、NBA4年目は本契約を掴んだ昨季以上の飛躍が期待されている。 渡邊復帰となれば、苦戦するラプターズにとっても大きなプラスになるだろう。現在チームは速攻からの平均得点がリーグ3位(15.9)、そしてターンオーバーからの得点が2位(20.9)。しかし、ディフェンシブ・レーティングはリーグ21位(109.4)と苦戦している。複数のポジションに対応できる堅守と、コート狭しと駆け回るハッスルプレイを持ち味とする渡邊は、チームの長所を伸ばすと同時に課題を改善し得る存在だと言っても過言ではない。 チームに貢献するべく、渡邊も自身の役割を明確に把握している。19日(同18日)のチーム練習後に答えた英語でのインタビューでは「チームにエナジーをもたらしたいです。昨季からそれをやってきたので。ベンチから出て元気いっぱいのプレイで盛り上げたい。それがチームの力になると思います」と、チームに貢献するべく全力プレイを誓った。 夏に行われた東京五輪では日本代表の主将として平均17.7点を挙げ、オフェンスも世界で通用することを示した渡邊。古巣グリズリーズ戦でプレイする姿は見られるか。
ラプターズ対グリズリーズ、試合に勝利するのは?