日本時間11月12日(現地11日)、ウェルズ・ファーゴ・センターでフィラデルフィア・76ers(8勝4敗)と渡邊雄太が所属するトロント・ラプターズ(6勝6敗)が対戦する。シーズン開幕前は下馬評が低かったラプターズだが、ここまでは勝率5割キープと健闘するチームを牽引しているのは、今年のドラフト全体4位で指名したスコッティ・バーンズだ。 右手親指の怪我で2試合を欠場した以外は、開幕から先発出場を続けるバーンズはここまで1試合平均17.0点、8.5リバウンドとルーキーながらチームトップクラスの存在感を発揮している。大学時代は平均10.3点とドラフト前はオフェンス面の評価がそこまで高くなく、どちらかと言えば激しいディフェンスやポイントフォワードをこなす器用さが売りのユーティリティプレイヤーという印象が強かった。しかし、いざ蓋を開けてみるとルーキートップの平均得点を記録。チーム内でもOG・アヌノビー、フレッド・バンブリートに次ぐ「第3の男」として1年目ながら“予想外”の活躍を披露している。 そんなバーンズの得点は約8割がペイント内だ。ミッドレンジからのシュート成功率は41.4%(12/29)とまずまずだが、3ポイント成功率は20%(2/10)と外からのシュート力が課題として残る。しかし、オフ・ザ・ボールの動きが秀逸でインサイドへのカットインや、オフェンシブリバウンドからのプットバックなど、持ち前のアグレッシブさで短所を補いインパクトを残している。ディフェンスでも218cmというウイングスパンを活かし、相手エースとマッチアップするなど期待通りの活躍を見せており、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの最有力候補として名乗りを挙げている。 バーンズのパフォーマンスが目立っているラプターズだが、チームとしてはディフェンスが大きな武器だ。ロスターには身長207cm以上の選手がおらず、サイズ不足が指摘されていたが、平均スティール(10.7)はリーグ1位、ペイント内失点(40.8)は4位。バーンズ、アヌノビーなど、複数ポジションに適応できる選手の万能性を駆使し、奮闘している。 エースのパスカル・シアカムも復帰し、戦力が整いつつあるラプターズ。次世代のスター候補のバーンズとともに、今季4勝1敗と好成績を残すアウェイで勝利を掴みたい。 今季はバーンズ以外にも、ケイド・カニングハム(デトロイト・ピストンズ)、ジェイレン・グリーン(ヒューストン・ロケッツ)、エバン・モーブリー(クリーブランド・キャバリアーズ)など、高いポテンシャルを秘めた選手たちがNBA入りを果たしました。皆さんは誰が新人王を獲得すると思いますか? ぜひコメント欄にて教えてください!