以前からレギュラーシーズン中のトーナメント実施に前向きだったアダム・シルバー・コミッショナーの構想が、ついに実現するのだろうか。『The Athletic』のシャムズ・シャラニア記者が、NBAがシーズン中に1人100万ドルの賞金をかけたトーナメントを検討しており、競技委員会で協議されたことを明かしたのだ。 しかし、実現には高い壁があると言わざるを得ないだろう。過去にも議論されたように、年俸が低い選手と高年俸を手にする選手とでは、トーナメントに挑むモチベーションに大きな乖離が生じるのは明白。また、同じトーナメントのプレイイン・トーナメントが成功したのは、この勝敗が優勝争いに直結しているからだ。プレイオフレースとは関係がなく、賞金だけが目的となる場合は選手全員のモチベーションを高めるのはもちろん、ファンを熱狂させることも難しいかもしれない。 実現の鍵はスター選手が真剣に挑みたいと思わせるフォーマット構築にある。巨万の富を得る彼らの琴線に触れ、優勝することがメリットと感じられる仕組みをリーグは提案できるだろうか。