昨季8年ぶりのプレイオフ進出を果たしたニューヨーク・ニックスは今オフ、移籍市場で積極的な動きを見せた。そのなかで、サンアントニオ・スパーズから無制限FA(フリーエージェント)とあり、シカゴ・ブルズに加入したデマー・デローザン獲得にプライオリティを置いていたという。『ニューヨーク・ポスト』のマーク・バーマン記者が伝えた。 昨季イースタン・カンファレンス4位(41勝31敗)の成績を残したニックスは、平均24.1得点を挙げ、MIP(最も成長した選手)に輝いたジュリアス・ランドルと4年総額1億1700万ドル(約129億円)で契約延長。さらに、ボストン・セルティックスからオクラホマシティ・サンダーへトレードされ、バイアウトを経て無制限FAとなったケンバ・ウォーカーを2年総額1800万ドル(約20億円)、セルティックスからFAとなったエバン・フォーニエを4年総額7800万ドル(約85億7000万円)のサイン&トレードで獲得し、ベテラン司令塔のデリック・ローズとも3年総額4300万ドル(約47億3000万円)で再契約した。 来たる2021-22シーズンは昨季以上の成績が望まれるなか、バーマン記者はニックスがデローザン獲得に本腰を入れつつあったことを伝えた。 「情報筋によれば、スコット・ペリーGMはデマー・デローザンの獲得に気持ちが傾いていた。デローザンは2018年にスパーズへトレードされる前、トロントでのラスト3シーズンでオールスターに出場した。ただ、デローザンは年俸がさらに高い。デローザンはニックスに対して真剣に興味を持っていたが、代わりにシカゴと3年8500万ドル(約93億4000万円)の契約を結んだ。ニックスはプレイヤーオプション付きの4年総額7800万ドルでフォーニエとサインした」 32歳のデローザンはキャリア12年で平均20.1得点を記録している一方、通算3ポイント成功率は28.1%と外角のシュートは決して得意ではない。対する28歳のフォーニエは3ポイント成功率37.9%とシューターとして鳴らしており、相手のディフェンスを広げられる意味でも、結果的にニックスにとっては意義のある補強になったと言えるかもしれない。