サンアントニオ・スパーズから無制限FA(フリーエージェント)となったデマー・デローザンは今夏、シカゴ・ブルズと3年総額8500万ドル(約93億2000万円)で契約した。補強を含めてタレントが揃ったなかで、熟練の32歳はフィットに自信を覗かせている。『NBC Sports Chicago』のロブ・シェーファー記者が伝えた。 過去3年連続でシーズン20勝台にとどまり、プレイオフ進出も逃しているブルズは今夏、デローザン、アレックス・カルーソ(←ロサンゼルス・レイカーズ)とFA選手を成功。さらにトレードでロンゾ・ボール(←ニューオーリンズ・ペリカンズ)も迎え入れ、既存戦力のザック・ラビーン、ニコラ・ブーチェビッチ、コービー・ホワイト、パトリック・ウィリアムズらを合わせて強力な陣容となった。 デローザンはトロント・ラプターズで9年間を過ごし、2018-19シーズンからスパーズで3年間、名将グレッグ・ポポビッチの指導を受けた。8年連続で平均20得点以上を記録しているスコアラーだが、32歳の年齢やプレイスタイルとの相性から、獲得を疑問視する声も少なくない。 それでも、周囲の雑音はまったく気にしていないようだ。デローザンは日本時間8月14日(現地13日)に行われた加入会見で、このように自身の見解を述べている。 「これはバスケットボールだ。『これがいい、あれがいい』と批判している人たちの大半は、おそらくバスケットボールをしたことがないだろう。全員が同じイメージで勝ちたいと思っていれば、フィットは問題ないというのが僕の考えだ。結局のところ、共通の目的は勝利だからね。そのメンタリティで臨めば、すべてがプロセスの中できちんと解決する。そこでケミストリーが構築されるんだ。勝利のメンタリティを持つことが大切さ」 NBA13年目を迎えるデローザンは、まだリーグ優勝の経験はない。新天地ではこれまで以上に勝利を追い求めてプレイするに違いない。