2020年のドラフト全体2位指名でゴールデンステイト・ウォリアーズに加入したジェームズ・ワイズマンは、粗削りながらそのポテンシャルが高く評価されている選手だ。チームを率いるスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)も、長期的な目線で成長を促していくプランであることを明かしている。 ウォリアーズに欠けていた大型ビッグマンとして期待を背負って入団したワイズマンは、開幕16試合に先発出場。平均20分程度の出場時間で12得点、6リバウンドとまずまずのプレイを見せていたが、2月に左手首の怪我で11試合を欠場すると、4月には右ヒザ半月板断裂の手術を受けてシーズン終了となった。ルーキーイヤーは39試合で平均11.5得点、5.8リバウンドに終わり、新人王を受賞したラメロ・ボール(シャーロット・ホーネッツ/全体3位指名)やアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ/全体1位指名)に大きく水をあけられた。 ウォリアーズは今オフ、トレードの噂が複数飛び交い、交換要員の1人として名前が挙がっているワイズマンだが、カーHCは『95.7 The Game』の番組『Damon, Ratto & Kolsky』で、NBAファイナルに出場しているフェニックス・サンズの若きセンター、ディアンドレ・エイトンを引き合いに出して期待を寄せている。 「NBAファイナルで最も興味深いのはディアンドレ・エイトンだ。彼のできることにインスパイアを受けた。ジェームズ(ワイズマン)が同じ道をたどれない理由はないと思う。サンズはエイトンのプレイの無駄をなくし、効率化させた。2、3年前は支離滅裂だった。彼がどれだけ才能に恵まれているかは分かるが、正確性はなかったんだ。生かす形が見つかったんだ」 3年目のエイトンは今プレイオフ全試合に先発出場。平均15.8得点、12.2リバウンド、1.0ブロック、0.8スティール、フィールドゴール成功率68.1%を記録し、ディフェンダーとしても成長している。カーHCの中でも、ワイズマンを成長させるうえでエイトンがロールモデルのようだ。 「私はエイトンをかなり見ている。ジェームズをどのように使い、プレイを簡素化させるか。どのように効率化させられるかを考えている。私たちはジェームズを長期的に成長させるつもりだ。彼は近い将来、このチームの先発センターになる」 ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンの“ビッグ3”に、成長したワイズマンが加われば、ウォリアーズはこれまで以上に恐れられる存在となりそうだ。