日本時間7月7日(現地6日)、フェニックス・サンズ・アリーナでウェスタン・カンファレンス王者のフェニックス・サンズ(51勝21敗)とイースタン・カンファレンス王者のミルウォーキー・バックス(46勝26敗)によるNBAファイナルが開幕する。28年ぶりのファイナル進出果たしたサンズの注目選手を紹介しよう。
キャリア16年目にして初のNBAファイナル進出を果たした史上最高峰の司令塔。今プレイオフでは1回戦で左肩を負傷し、その影響で最初の6試合は平均9.2得点、7.7アシストと低迷していた。しかし、カンファレンス準決勝以降は、8試合で平均24.8得点、8.8アシストと復調し、チームを頂上決戦へと力強く牽引した。 待望の大舞台を前にポールは「毎年NBAファイナルはテレビで見るから、それができないのは変な気分だよ」と会見で笑顔を見せつつ、「だけど、プレイできるのは嬉しいし、集中力を高めて試合に臨む」と意気込みを表明。卓越したプレイメイク力で“ポイント・ゴッド”の異名を持つポールが、8アシスト以上、2ターンオーバー以下を記録した試合でサンズは、8勝2敗(.800)と圧倒的な勝率を誇っている。サンズが初優勝を果たすには、この男の活躍が不可欠だ。
ブッカーの成長なくして、サンズのファイナル進出はありえなかっただろう。自身初のプレイオフながらチームトップの平均27得点を挙げ、30得点超えは7度クリア。チームのスコアリングエースとして役割を見事に果たしている。 また、ポールがリーグの健康・安全プロトコルで欠場したロサンゼルス・クリッパーズとのカンファレンス決勝第1戦では、40得点、13リバウンド、11アシストのトリプルダブルを達成。ただの点取り屋でないことを証明した。バックスはドリュー・ホリデー、クリス・ミドルトン、PJ・タッカーなど優秀なペリメーター・ディフェンダーを揃えている。厳しくマークされるなか、どうスターとしてさらに階段を登ることはできるか注目だ。
ブッカーに次いで、プレイオフで大きく飛躍しているのが、2018年ドラフト全体1位指名のエイトンだ。近年のNBAでは稀なペイントを制圧するセンターとして、サンズのインサイドを死守。スクリーンやゴール下でのプレーは質が高く、今プレイオフではFG成功率70.6%と圧巻の確率を残している。 しかし、本人は「僕はいつもディフェンスを一番に考えている。早い段階でリバウンドが取れれば気持ちが乗ってくるんだ」と、自身にとっては守備が重要であると強調。シリーズ中に怪我からの復帰が噂されるバックスのスーパースター、ヤニス・アデトクンボに対し、レギュラーシーズンでは被FG成功率41.7%(10/24)と効果的なディフェンスを見せていたが、ファイナルでもそれを再現できるかが見どころとなる。