日本時間6月25日(現地24日)、ステイプルズ・センターでウェスト第4シードのロサンゼルス・クリッパーズ(47勝25敗)と第2シードのフェニックス・サンズ(51勝21敗)によるウェスタン・カンファレンス決勝第3戦が行われる。 第2戦では勝利まであと少しのところまで迫っていたクリッパーズだったが、103-102とリードしていた試合残り8.2秒にファウルゲームを仕掛けられたポール・ジョージが、ここで得たフリースローを2本ともミス。その後サンズのディアンドレ・エイトンに残り0.9秒からのアリウープを許して103-104で逆転負けを喫し、シリーズ2連敗スタートとなった。ジョージがフリースローを1本でも決めていればオーバータイムに入る可能性もあっただけに、悔やまれる結果となった。 フリースローのキャリア通算成功率が84.7%、今プレイオフでも85.7%と安定した確率を残していたジョージは「(フリースローに)苦手意識はないし、競った展開でもこれまで決めてきた。今日はただ決めきれなかっただけ」と、合計で5本のフリースロー(5/10)を落とした試合を淡々と振り返っている。 スポーツの世界において「たら・れば」は禁物とはよく言われることだ。NBAでも過去を振り返るのではなく、先を見据えることが大事だと強調する選手やヘッドコーチは多い。エースのカワイ・レナードが右ひざの怪我で欠場した直近4試合で平均31.3得点、8.8リバウンド、5.8アシストと八面六臂の活躍を披露しているジョージにも、第2戦の失態を乗り越え、第3戦へと臨むことが求められる。 メディアやファンから、不発だった昨季のプレイオフでつけられた愛称を掘り返され、“パンデミックPの再来”と揶揄されるジョージ。「(第2戦に)負けはしたが、互角に戦えたことが大事だ。これまでのシリーズでもやってきたことだから巻き返す自信がある」と、ホームに戻る第3戦に向けて気持ちを切り替えている。評価を覆すためにも爆発に期待したい。 今プレイオフでは、NBA史上初となる2シリーズ連続で2連敗スタートからの逆転突破を決めているクリッパーズ。ジョージは本来の愛称である“プレイオフP”を取り戻すパフォーマンスを披露し、3度目となる逆転劇の狼煙を上げられるか。 ■フェニックス・サンズ対ロサンゼルス・クリッパーズ 日時:日本時間6月25日(金)午前10時 会場:ステイプルズ・センター 解説:中原雄 / 実況:加藤暁