日本時間6月4日(現地3日)、モダ・センターでウェスト6位のポートランド・トレイルブレイザーズ(42勝30敗)と第3シードのデンバー・ナゲッツ(47勝25敗)によるプレイオフ1回戦第6戦が行われる。第5戦はダブルオーバータイムにもつれる激闘の末、140-147でブレイザーズが敗戦。シリーズ2勝3敗となり、崖っぷちに立たされている。 結果に泣いたブレイザーズだが、試合の主役はエースのデイミアン・リラードだった。リラードはプレイオフ新記録となる12本の3ポイントを決め、55得点と大爆発。そのうちの28得点を、第4クォーターと2度のオーバータイムで挙げる無類の勝負強さを発揮したリラードには、ブレイザーズのテリー・ストッツHC(ヘッドコーチ)も「これまでプレイオフを見てきた中で最高のパフォーマンスだった」と絶賛した。しかし、当の本人は試合後の会見で「自分の数字はどうでもいい。試合に負けてしまったから」と悔しさを滲ませ、「分かっているのは負けたらシーズンは終わりで、もうこれ以上負けられないということだけだ」と第6戦での必勝を期した。 ブレイザーズが第6戦で勝利するには、まず序盤でつまずかないことが重要となる。第5戦は試合開始から5分で1-14のビハインドを背負い、第2クォーター残り7分52秒の時点で22点差にまで広げられる苦しい展開だった。19得点、11リバウンドのダブルダブルを記録したロバート・コビントンも「序盤であの点差を追いかけるのは大変」と出だしの出来を反省。リラードの神懸かり的な活躍がなければ大敗を喫していただけに、ホームで戦う次戦はスタートダッシュを決め、リードする展開に持っていきたい。 ユスフ・ヌルキッチが長くコートに残れるかも、勝敗を左右するポイントだ。前戦ではナゲッツのエース、ニコラ・ヨキッチに38得点を許したブレイザーズだが、そのうち23得点はヌルキッチがファウルトラブルでベンチに下がっている時間帯だった。ブレイザーズが敗れた3試合すべてでファウルアウトしているヌルキッチが長時間コートに立ち、“ジョーカー・ストッパー”として機能すれば、勝機は高まるはずだ。 2年連続の1回戦敗退を避けるためにも負けられないブレイザーズは、ホームのファンに勝利を届けることができるか。
■デンバー・ナゲッツ対ポートランド・トレイルブレイザーズ 日時:日本時間6月4日(金)午前9時 会場:モダ・センター