ポートランド・トレイルブレイザーズのカーメロ・アンソニーは、日本時間5月4日(現地3日)に敵地で行われたアトランタ・ホークス戦で通算得点歴代10位に浮上した。苦労を経ての金字塔に、本人も「特別な瞬間だ」と思いをにじませている。 今季からシックスマンに転向したアンソニーは、ホークス戦でもベンチスタート。第1クォーター残り4分52秒からコートに入り、3ポイントを2本連続で成功させる。第2クォーター早々にもプルアップジャンパーを決め、迎えた残り11分9秒だった。3ポイントを沈めるとともに、ダニーロ・ガリナーリのファウルを誘発。フリースローを決めて4ポイントプレイを完成させ、通算得点を2万7314点とし、エルビン・ヘイズ(2万7313点)を抜いて歴代単独10位に浮上した。 レブロン・ジェームズ(現ロサンゼルス・レイカーズ)と同じ2003年ドラフト組のアンソニーは、デンバー・ナゲッツ(7年半)とニューヨーク・ニックス(6年半)で2万4000得点以上をマーク。2012-13シーズンには得点王(28.7得点)にも輝いた。しかし、オクラホマシティ・サンダー所属を経て加入した2018-19シーズンのヒューストン・ロケッツでシックスマンとなると、シーズン途中にシカゴ・ブルズへ放出され、その後解雇される憂き目に遭った。 2019年11月に約9カ月の無所属期間を乗り越えて、ブレイザーズと契約。昨季復活を果たし、今季はシックスマンとしてデイミアン・リラードやCJ・マッカラムを支えている。 『Blazers.com』のケイシー・ホルダール記者が伝えたコメントによれば、アンソニー自身、「歴代10位」は意識していたという。 「歴代トップ10に入るなんて、特別な瞬間だ。当たり前のことだとは思っていない。15位、13位、11位の時は把握していなかったけど、10位は知っていた。「数年前、この瞬間を迎えられるとは思っていなかった。リーグでプレイできない時期があったからね。俺はリーグに戻ってきた。辛抱強く、強く、自分に正直であり続けた結果、トップ10にいる」 テリー・ストッツHC(ヘッドコーチ)も、5月29日に37歳となる大ベテランを称えている。 「メロは素晴らしい選手で、殿堂入りに値する。歴代トップ10、我々はそのマイルストーン(金字塔)を認める必要がある。とてつもないことだ」 9位のモーゼス・マローン(2万7409点)も今季中に狙える位置におり、アンソニーに新たな勲章が加わるのも時間の問題だろう。