日本時間4月20日(現地19日)、ゴールデンステイト・ウォリアーズはフィラデルフィア・76ersと対戦し、107-96で勝利した。この試合でウォリアーズのステフィン・カリーは10本の3ポイントを沈めて49得点と爆発。チームを勝利に導くと同時に、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)の記録を抜いて、33歳以上の選手としては史上最長となる11戦連続の30得点越えを達成した。 4月に入って以降の9試合で平均41.3得点と絶好調のカリー。チーム戦績は29勝29敗でウェスト9位と伸び悩んでいるが、その圧倒的なパフォーマンスからシーズンMVPに推す声も少なくない。NBAレジェンドのマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)もその1人だ。ジョンソンは76ers戦後に、ツイッターで以下のようにカリーを絶賛している。 「ステフ・カリーは誰が真のMVPであるかを今夜明確にした! 彼は49得点を取り、チームを107-96の勝利に牽引した」 カリーは今季50試合で平均31.4得点(リーグ1位)、5.5リバウンド、5.9アシスト、1.2スティール、FG成功率49.1%、3ポイント成功率43.1%を記録。現時点の成績を維持できれば、MVPを受賞した2015-16シーズン以来、自身2度目の平均30得点超えとなる。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)が「これまでにないレベルでプレイしているのは間違いない」と語るように、33歳となっても全く衰えを感じさせず、個人としてはMVP級の活躍を披露している。 カリーが今季MVPを受賞するためにネックとなるのは、やはりチームの戦績だ。先述の2015-16シーズンと個人成績こそ遜色ないが、その年にウォリアーズは73勝9敗とシーズン最多勝記録を更新している。『AP通信』のティム・レイノルズ記者によれば、勝率.560以下のチームでMVPを受賞したのは歴史を振り返っても2人(ボブ・ペティット、カリーム・アブドゥル・ジャバー)だけ。その他、過去の受賞者を見ても、MVPのタイトルとチームの成功が密接に関係していることは明白だ。 しかし、チームの成績が伸びていないからといってカリーが勝利に貢献していないというわけではない。今季ウォリアーズはカリー出場すれば28勝22敗(勝率.560)で、不在時は1勝7敗と大きく負け越している。替えがきかない存在であることは間違いない。 今季はデンバー・ナゲッツ(37勝20敗/ウェスト4位)のニコラ・ヨキッチ、76ers(39勝18敗/イースト1位)のジョエル・エンビードなどが、MVPの有力候補として名前が挙がっているが、カリーが受賞することはあるのか。破竹の勢いでハイパフォーマンスを続ける33歳の今後の活躍は、シーズン終盤戦での大きな注目ポイントとなる。