『OrlandoMagic.com』のジョシュ・コーヘン記者が、日本時間3月3日(現地2日)までに行なわれた試合を参考に選出した今季のNBAベストSG(シューティングガード)10人を発表した。本来は別のポジションだが今季はSGでプレイしているという選手もおり、今季ならではのランキングとなっている。なお、このランキングはマジックの公式サイトに掲載されたものだが、チーム関係者の意見は反映されていないとしている。 10位:エバン・フォーニエ(オーランド・マジック)&テリー・ロジアー(シャーロット・ホーネッツ) フォーニエとロジアーがタイで10位に。フォーニエは背中の痛みで欠場した14試合で、チームが3勝しか挙げられなかったことが、マジックにおける彼の存在価値を示していたとしている。平均18.5点に加えて、キャリアベストの3.8アシストという数字も光る。守備力も向上しており、相手チームのベストスコアラーにマッチアップする機会も多い。 ロジアーは今季キャリア最高の平均20.2点をマーク。3ポイント成功率も43.6%と高確率を記録している。さらに、2度の40点超えや2月21日(同20日)のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦での勝利を手繰り寄せるブザービーターなど、目覚ましい活躍が印象的だ。 9位:フレッド・バンブリート(トロント・ラプターズ) 今季50点以上を挙げた6人のうちの1人で、2月3日(同2日)のオーランド・マジック戦では球団史上最多記録となる54点をマークした。将来、NBAキャリアを終えた時に、ドラフト外の選手としては史上最高の選手となっている可能性もある。 8位:コリン・セクストン(クリーブランド・キャバリアーズ) 3ポイントシュートの精度も高まり、ペリメーターエリアのシューターとしても優れている。ドリブルも素早く、常にディフェンダーを困らせる存在だ。もしクローズアウトすればペイントに飛び込まれるし、ちょっと離せば正確無比な3ポイントを打たれてしまう。 7位:ジェイレン・ブラウン(ボストン・セルティックス) 膝を痛めて複数試合に欠場しているが、今季は平均24.8点、3.9アシストとキャリア最高のスタッツを残している。オールスターにも初選出された。故障者の影響もあってチームは勝率5割前後でしかないが、浮上するにはブラウンのさらなる貢献が欠かせない。 6位:ザック・ラビーン(シカゴ・ブルズ) 多くのSGが全盛期を迎えつつあるが、ラビーンもその1人だ。今季は33試合で自己最多の平均28.5点、FG成功率52.2%、3ポイント成功率43.3%を記録している。過去にブルズで平均25点、5リバウンド、5アシスト、FG成功率50%を達成しているのはマイケル・ジョーダンしかいないが、6度達成したうち3ポイント成功率が最も高かったシーズンは37.6%だった。 5位:ドノバン・ミッチェル(ユタ・ジャズ) 今季ジャズは3ポイント試投数と成功数でリーグ1位、成功率で3位と長距離砲を多用する傾向が一層強まった。そんなチームにおいて、ミッチェルも3ポイントへの依存度が高まっている。10~19フィート以内の平均シュート数が昨季は7.2だったが今季は5.1に減少。3ポイント成功率は36.6%から38.0%に向上している。 4位:デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ) 昨オフ加入したクリス・ポールにより、オフェンスの効率がさらに改善された。29試合で平均25.5点をマークしているが、そのうちミッドレンジからのシュート成功率は5割を超える。3ポイント成功率も36.7%と及第点で、30点以上の試合もすでに8試合を数える。 3位:カイリー・アービング(ブルックリン・ネッツ) 1月中旬に加わったジェームズ・ハーデンにポイントガードの仕事を託して以降、チームはケビン・デュラントを欠きながらも好調を維持している。アービングはスコアリングに集中しており、平均27.4点、3ポイント成功率40.9%といずれも高い数値をマーク。アービングのSG転向がケミストリー構築の大きな一助となったと言えるだろう。 2位:ブラッドリー・ビール(ワシントン・ウィザーズ) 八村塁のチームメイトであるビールは、30試合でリーグトップの平均33.2点を記録している。30点超えはすでに21回を数え、1月7日(同6日)のフィラデルフィア・76ers戦では60点を叩き出した。平均得点ランキングでは2位以下に約3点差をつけており、キャリア初の得点王に輝く可能性は高い。 1位:ポール・ジョージ(ロサンゼルス・クリッパーズ) オクラホマシティ・サンダーに在籍していた2シーズン前にMVP投票で3位になったジョージは、今季もMVP級の活躍を披露している。26試合で平均得点こそ23.4点だが、FG成功率は50%、3ポイント成功率は46%、フリースロー成功率は89%を超えているのだ。シーズンを通して50-40-90をクリアした最後の選手は、この年2年連続のMVPに輝いた2015-16シーズンのステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)である。