デンバー・ナゲッツは、今プレイオフの1回戦、カンファレンス準決勝と続けて1勝3敗からの3連勝でシリーズ突破を成功させ、“ミラクル・ナゲッツ”と呼ばれている。 そのナゲッツの快進撃を支えている中心選手の1人であるニコラ・ヨキッチについて、『ESPN』のザック・ロウ記者は以下のように解説している。
「ヨキッチは、マルク・ガソル(トロント・ラプターズ)と比較されることが多かったが、今プレイオフでの彼の活躍ぶりはダーク・ノビツキー(元ダラス・マーベリックス)に通ずるものがある。ノビツキーは試合終盤の得点力があり、中距離のオフェンス力があるため相手チームのガードやウイングの選手を圧倒することができた。シュート力と、1対1のスキルを兼ね備えたノビツキーは、クランチタイムで攻撃の起点となれる稀有なモダンビッグマンだったが、その流れは今、ヨキッチに受け継がれた」 「ヨキッチはポストからのドロップバックや3ポイントシュートも打てる。3ポイントラインまでディフェンスが出てくると、ポンプフェイクを入れてドライブインし、フローターショットを決めることができ、相手ディフェンスがスイッチしたら、自分より小さいディフェンダーの上から軽々とシュートを決める。それらは、かつてノビツキーが披露したプレイそのものだ」 さらに、ロウ記者はノビツキー本人がヨキッチについて語った内容も紹介している。 「ヨキッチと比較されるなんて光栄だ。私は、彼のようなスキルセットが欲しかった。彼は信じられないぐらいパスが上手い。私はいつも自分が得点することを考えていたから、残念ながらパスのことは眼中になかったんだ」 ヨキッチは、キャリア通算で平均17.0得点、9.6リバウンド、5.5アシストを記録しており、今シーズンは平均19.9得点、9.7リバウンド、7.0アシストというトリプルダブルに近い数字を残した。 ノビツキーがキャリア通算1522試合で記録した平均20.7得点、7.5リバウンド、2.4アシストという数字をヨキッチは超えるかもしれないが、ノビツキーのようにエースとしてチームを優勝に導くことはできるか。